a person powered by ototoy blog

霧の万年床〜楠 均のBGM日記

RSS

カレンダー

2005/10
3031     
2005/11
  123
89101112
141516171819
20212223242526
27282930   
2005/12
    23

月別アーカイヴ

カテゴリー

    Blogを公開している友人

    公開所属グループ

      2005年11月

      2005年 11月 13日

      黄金比率 

       「1:2」

      体力不足をお嘆きの会員のみなさん、

      それでもなんとかお元気ですか。

      自らの非力を自慢げに語るのはヨクナイ癖だと

      ヒトに言われますが、非力ゆえにこんなことも長くは

      続きますまいからもう少し自慢させてください。

      今日の自慢は「1日働いたら2日休む」、です。

      大雑把な話ですが、1日働いたら翌日は安静にする。

      そして翌々日はまじめで元気な時なら予習したり

      復習したり。

      (そうでもないときなら、散歩やバカ話ができるまでの

       回復をみることにあてられるでしょう。)

      現実にはこの比率が「1日:2日」となることは稀で、

      「3日:6日」になったり、「17日:34日」になったり

      するし、3日働いて1日休んで2日働いたあと翌日は

      夕方から深夜まで働いて、次の1週間は休めるけど

      その次の3週間は休みなしでコンビニ食、

      でその翌日から予定表は天下晴れて空白、茫然自失

      とかになることのほうがフツーです。

      僕としてはある程度長いスパンの中でこの比率が守られ、

      健康が保たれることを願うのみです。

       「1:2:?」

      でもよく考えると、労働と休息だけが人生ではなく、

      旅をしたり寅さんを見たりXNOXをしたり、

      はたまた押し入れの整理とか、古新聞を捨てたり

      捨てる前に拾い読みしたり捨てるべきか悩んだりとか、

      犬の毛を抜いたあとで子供の宿題を見るとか、などの

      様々な楽しみと雑事が人生を構成しているでは

      ありませんか。

      これらは実はボーダイなエネルギーと時間を要するもので

      あることは意外に知られていません。

      これら、実はボーダイな時間たちにとりあえず「?」の

      名称をつけて新しいひきだしを作るとします。

      さて、もし仮に10年休まず働いたとしたら

      続く20年は安静にしなければなりませんから、

      そうなったら「?」のひきだしを開けるのは30年後

      ということになってしまいます。

      ひきだしを開けてみたら、やや!古新聞と犬の毛と

      子供の宿題が30年分溜まっている!のです。

      その上XNOXとしての活動も80歳まで持ち越されて

      しまうではありませんか。

      先日の甘槽幸子さんではありませんが、もし現実に

      そうなったらそれはそれでステキなことですが、

      何しろ80まで生きるという保証はどこにもなく、

      それどころか今迄の経験からいうと、むしろ安静にしている

      ときほど体調がおかしくなる傾向があるのですから、

      安静期に入って間もなく60歳くらいで死んでしまう

      でしょうよ。

      万がいち奇跡的に生きのびたところで、80すぎて

      古新聞の整理とXNOXを始める元気が僕に残って

      いるでしょうか?

      いやいや、とてもありはしますまい。

      ま、しかし幸いなことに、今のところスケジュールは

      天下晴れてむこう10年空白です(大雑把に言えば)。

      いっさいの労働を断って、古新聞を枕にひたすら呆然と

      していることだって可能なわけです(理論上は)。

       

       「静かなる始動、或は静かすぎる始動」

      さあ、今日はこの天からの賜物の如き、ひきだしの中の

      へそくりの如き「?」の時間を有効に使って、

      11/30のライブに向けての作業を開始することに

      いたしました。

      空は晴れて風も穏やかです。

      まずは外に出て深呼吸をして1日の計画を練ることに

      しましょう。

      それから、コーヒーをいれて鉛筆の芯でも削りましょう。

      さて、それが済んだらXNOX用の機材を置くための

      スペースを作らないといけませんのでね、

      散乱したドラムスティックやらMDやら空き缶その他

      得体の知れない無数の漂着物を整理して、積み上げられて

      ピサの斜塔状に危険に傾いた打楽器類を押し入れにしまって、

      それから変色した古新聞のコレクションを選り分けて捨てて

      と・・・、まー今日はそこまでかなあ。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月13日 15時42分 更新日: 2005年11月13日 15時42分

      コメント

      「?」の時間が増えると、私はシアワセを感じます。

      写真、あれは何処へ登ってらっしゃるのでしょうか。
      気持ち良さそうです。
      by chiyo - 2005年11月14日 11時24分
      chiyoさんへ
      人生を「?」で埋め尽くしたい私ですが、
      (ジョニー・デップに「?工場」に
            連れてってもらいたいス。)
      とても大きな声ではいえません。

      写真は、瀬戸内海の埠頭に立つ巨大な
      バスケットボールのゴール、
      ではなく燈台(信号灯)です。
      気持ちいいです。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月15日 11時8分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック

      2005年 11月 07日

      このブログに立ち寄った方へ 

      〈使用上の注意〉

       質問や感想への回答や感想は「コメント」の方に

       書くことにします。

       

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月7日 9時26分 更新日: 2005年11月7日 9時26分

      コメント

      xnox様、ごぶさたいたしております!ツリーです!お元気ですか? パソコンをあまりイジラナイ僕なのですが、このxnoxブログを知り、パソコンを見る楽しみがひとつ増えました!ラッキー!ありがとうございます!
      by ツリー - 2005年11月15日 11時58分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック

      2005年 11月 06日

      MJBコーヒー 

      MJBコーヒー(1kg入り)のグリーンの缶が欲しくて

      買いましたが、中身を持て余し、袋詰めにして

      冷凍してあります。

      もし、MJBコーヒーの中身を愛好しているという方が

      いたらもらっていただけませんか。

      手渡しできる方に限るのですが。

      (コーヒーを入手せんが為に11月30日の「XNOX」

       ライブに出かけてみるというのも一つの手です。)

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月6日 17時13分 更新日: 2005年11月6日 17時13分

      コメント

      そ、そんなぁ(笑)
      あ!ウチコーヒーメーカーなかったんだ

      元気そうでなによりです
      by いまみち - 2005年11月6日 22時57分
      え、欲しかった?
      by XNOX クスノキス - 2005年11月7日 9時30分
      いや、カッコ内をマにウケるコはいない、筈だよね
      あったら怖い、MJB争奪拍手ドラコン!とか
      by いまみち - 2005年11月7日 17時23分
      と名乗ってはいますが、川崎のざば打ち上げで2度ご一緒したことのある(今回いらっしゃらなくて残念だった)Jのつく団体のものです。僭越ながら先ほど私のブログからトラックバック送らせていただきました。 11月30日は出張中につき伺えず、これまた残念。またお会いできるのを楽しみにしております!
      by ウォーゼル - 2005年11月8日 23時49分
      オーナーにより削除されました。
      by ウォーゼル - 2005年11月8日 23時50分
      オーナーにより削除されました。
      by ウォーゼル - 2005年11月8日 23時51分
      あっ、珈琲豆くださいっていうの忘れてました。
      なんて大事なことを忘れていたんだろう。

      MJBコーヒーの缶はどんな音だったのですか?
      by いけ - 2005年12月1日 3時52分
      いけさんへ
      今度持っていきましょうか?MJBのコーヒー。
      僕の好みではないのですが、知人はうまいと
      言っていました。
      缶は思ったほど響いてはくれませんでしたが、
      いつか使う機会もあるでしょう。
      by XNOX クスノキス - 2005年12月1日 10時27分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック

      2005年 11月 06日

      耳栓とアイマスク 

      以前、「耳栓とアイマスク」という曲をつくったことが

      あります。

      家でも楽屋でも旅の途中でもとにかく居眠りすることの多い

      自分にとって欠かせないアイテムだったので、愛着を込めて

      捧げた曲でした。

      その耳栓を、このところドラム演奏時に装着しています。

      昔から大きな音が苦手だったのですが、ここ2年の間に

      驚異的に退化してしまった視覚とあたかも対をなすように、

      耳もいっそうの弱体化が進み、もはや耳栓なしでは

      他の人が何を演奏しているのか、更に困ったことには

      自分が何を演奏しているのかさえよくわからなくなって

      きました。刺激で麻痺してしまうのです。

      耳栓をすると、自分が、そしてバンドが何をやっているのか

      よくわかります。

      とてもクールになれるし、疲れません。

      万々歳と言いたいところですが、もちろん容易に想像が

      つくように耳栓越しの音は、長屋の薄い壁越しに

      隣家の夫婦喧嘩の様子を伺うようなもので、当事者感が

      希薄になります。

      どっちの言い分ももっともだけれど、でもおツネさん

      ちょっと言い過ぎじゃないの、みたいな客観的なというか

      傍観的な視点に立てるのは新鮮で楽しいのですが、そこには

      実際に皿が飛び交い爆発的咆哮や号泣と鉄拳がぶつかり合う

      現場、言い換えればカオスは存在しません。(正確に言えば

      無いことにしてしまえます。)

      カオスの無い人生を送っていいのか?という妙な倫理的

      脅迫観念が僕にはあり、それは汗や血やおしっこが

      飛び散ってこそライブ!のような激しい音楽現場観に対する

      気後れにもつながっています。

      もちろんこの年になれば、汗やおしっこの力を借りなくても

      音楽は生き生きしたものでありうるし、人間の持てる力を

      フルに使えばおよそ肉感的ではない出来事(音楽)も

      生々しい臨場感を獲得するものであることはわかっている

      のですが、何しろ大きい声や大きい音というのは通りが

      よくて、その通りの良さだけで一つの権力足り得るのです。

      そうした特権的音量(怨霊?)に負けたくないという意識が

      どこかにあるために、小怨霊(?)であることや虚弱で

      あることをダシに使わなければならないのかな。

      ちょっと話の方向がずれてしまいました。

      問題は、耳栓で音量を切り捨ててしまうこと(クールさを

      獲得すること)の功罪ですが、これはもう少し使い続けて

      みないとわからないことです。

      でも、功罪の有無は別として、スタジオで耳栓をとった

      瞬間に猛烈な勢いで鼓膜を襲う音、音、音(人の話し声、

      シンバルの残響、ギターアンプのジーというノイズ、等)は、

      実に攻撃的で銃弾的というか、僕がとっさに思い浮かべた

      のは切りたての空き缶のふたのギザギザが無数に空気中を

      飛び交い、鼓膜に突き刺さる様子でした。

      いやあ、こわい。

      なわけで、ここ当分は耳栓を離せない気がします。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月6日 17時11分 更新日: 2005年11月6日 17時11分

      コメント

      なるほど。
      by ながとも。 - 2005年11月6日 21時38分
      大音量のライブへ行くと、音圧がすごくて
      ふらふらしてしまうことがあって、
      ステージ上の人たちは大丈夫なのだろうかと
      思っていましたが、やっぱり大変なのですね。
      音が波であることを実感します。
      by やっき - 2005年11月7日 2時1分
      某ライブで重低音の弾丸に心臓麻痺おこすかと思いました。
      音は武器になるですね。

      関係ない話ですが、ヘッドフォンで音楽を聴いていて自分の世界に入りまくりの時に、家人がふっと目の前に現れるとえらいびっくりします。
      心臓麻痺おこすぐらいのびっくり。
      別に悪いことはしていないと思うのだけれども。
      by いけ - 2005年11月9日 12時52分
      いけさんへ
      別役実(だったかなあ?)が、入院して読書三昧に
      耽っていた時の快楽を考察して、それは明らかに
      背徳の味がすると書いていたのを思い出しました。
      他人を排して何かに耽ることは、それだけで悪いこと
      なのだという考察には妙な説得力があると思いませんか。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月9日 21時47分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック

      2005年 11月 05日

      栄光の虚人軍の選手諸君。 

      敬愛する虚人のみなさんからの反応誠に嬉しく思いました。

      嬉し涙です、チルキャットさん。がんばろうね。

      (冷えた猫、って意味?漢方でいう虚証の極みだね!)

      何があっても決して走ろうとしないホガリ君には、

      我が虚人軍の栄えある1番バッターを務めて

      もらいましょう。

      甘糟さんを見かけた方から早速コメントがいただける

      なんて、虚人群の見えないネットワークの底力ですね。

      やっきさん、「朝顔を洗う」って本当にいいですね。

      言われて初めて気づきました。それ僕の仕事です。

      いつか歌詞に使わせてください。

      いけさん、いくら体力があるからって

      朝の4時半まで起きているなんて体に毒です。

      早く寝てくださいね。

      写真をクリックして僕も驚きました。

      クリックするだけであんなにデカくなるんですね。

      麗しき虚人の会の幻影にうっとりしていましたが、

      自ら虚人を名乗っているのは実はチルさんお一人でした。

      会員のみなさん、出口を塞いでスパイを逃がさないように

      しましょう。

      スパイ(福岡)さん、体力のある人はダメって

      言ってるでしょ!

      でも、おっしゃる意味はよーくわかります。

      来季のために、画期的な体力温存法を開発中です。

      完成したら発表します。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月5日 10時55分 更新日: 2005年11月5日 10時55分

      コメント

      > 来季のために、画期的な体力温存法を開発中です。

      そんなことも何年も言い続けてるような……
      虚人軍に対する半信ハンギーズですな、ボクは。

      たのんますよー。
      by 福 - 2005年11月6日 22時4分
      出たな!半信ハンギーズ。
      さすが福岡さん、昭和の安打製造機榎本喜八郎のごとき
      冴え渡る打棒。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月7日 9時55分
      返す刀で切られたー。
      誰じゃ、榎本喜八郎って?!

      ぐーぐるで検索しても11件しかヒットせず、それもほとんどがチャンバラトリオのメンバーの本名だったぞ。
      by 福 - 2005年11月7日 23時30分
      >誰じゃ、榎本喜八郎って?!

      失礼申した!
      榎本喜八の間違いでござった。
      義経を見た直後なので、もののふの言葉で
      失礼つかまつる。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月8日 21時26分
      榎本喜八かぁ。
      知らなかったんだけど、さすが楠ちゃんらしい人選!
      凄そうな人だねぇ。

      「イチローよりも速く1000本安打を達成した男」
      「打ち損じるとご飯が食べられないというハングリー精神が負のプレッシャーとして常にあった…」
      がぜん興味湧いて本注文しました。

      http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062129078/250-1374370-6229855
      by 福 - 2005年11月9日 17時45分
      最速1000本安打ですか、それは僕も知らなかった。
      本を注文するなんて、さすが福ちゃんらしい奇特な
      行動力!
      でも、amazonの引用を読んだら、当人のコメントが
      古武術の甲野善紀みたいで実際興味深いですね。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月9日 23時0分
      遅くなりましたが読了しました。
      「打撃の神髄—榎本喜八伝」松井浩著

      つまらなかったから遅かったのではなく、読書に当てる時間が少なすぎなためです。内容はおもしろかったよ。おススメできます。

      合気道で訓練したという精神→肉体の修行内容がメインで、この著者自身もある程度理解しようと自分でもいろいろやってみたらしく、描写が具体的で、自分でも思わず真似てみたり。

      でも、榎本さんはほんと努力の人だったみたい。彼に比べると、長嶋やイチローはやっぱり天才なんだろうなー。
      by 福 - 2006年1月26日 16時14分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック

      2005年 11月 04日

      体力のない人、だけ読んでください。 

      本当に久しぶりに書きます。

      体力がないからなかなか書けない、

      というのは言い訳でも冗談でもなく、

      夏中働いたのでクタクタだったのです。

      クタクタになると横のものを縦にすることも

      右のものを左に移すこともままならず、

      ブログへの書き込みはおろか、名刺一枚整理することも

      朝顔を洗うこともできません。

      昔、ある作家(村上春樹ですが)が、必要なのは

      才能ではなく体力と書いていました。

      たとえなけなしの才能でもマメに気長に取り組むだけの

      体力があれば、開花する可能性があるというわけです。

      (才能がある人には、一時華々しく開花してすぐ死ぬ、

       或いはぐずぐず余生を過ごす、という手があります。)

      こないだ、鎌倉に息抜きに行ったついでに美術館に寄って

      「篠原 有司男展」を見てきました。

      (巨大でグロテスクなバイクのオブジェやボクシング

       グローブに絵の具をつけてキャンバスを殴る

       アクションペインティングで有名な人です。)

      エネルギーの固まりのような作品群に圧倒され

      大いに楽しみ、また勇気づけられもしましたが、

      しかしここでも強く大きく持続性のある一級の体力が

      重要なエンジンになっていることを思い知らされました。 

      そんなわけで美術館を出た後、そぼ降る雨に打たれて

      うら寂しい気持ちでいたのですが、

      新聞で目にしたある作家(甘糟幸子という方ですが)

      のインタビュー記事に大いに驚き、

      うら寂しさが薄れました。

      学生時代から小説を書き始め、かなり期待されていた人

      らしいのですが、いろいろあって実際に小説家として

      デビューしたのは69才だったそうです。

      「いろいろあった」の中には病気もあったようで、

      それがブランクの一大原因であったことに間違いはない

      のですが、ご本人の口調(聞いた訳ではないので

      推測ですが)に切羽詰まったところはなく、

      (多分医者に)

      「根を詰めちゃいけない、そうっと生きてなさい」

      と言われて執筆を諦めた経緯を語りながらも

      「ぶらぶらしているのは大好きです。」

      とおっしゃるのんびりさ加減に頭が下がりました。

      更に、一番書きたいことは十代にして頭の中で

      完成している、のに、まだ1行も形になっていない、

      御年71才にして残り時間が少ないことは十々承知ながら、

      「手を動かすまでが大変なの。

       外に出て地面を眺めだすとだめ。

       あれ、芽が出た、花が・・・とか。

       なまけものなのね。」

      という頼もしさ。

      ちなみに、1作目のタイトルが『楽園後刻』、

      2作目が『白骨花図鑑』。

      「エネルギーが足りないのね」

      「なまけものなのね」

      と二重に自覚している人の口(筆)から

      このような言葉(題名)が発せられると

      体の芯がじ〜んとしびれるような

      淡い快感に襲われます。

      こうした体力のない人々を集めて、人となりと、

      主な仕事(縁側で欠けた器を磨く、とか)を調査し、

      年代別、出身地別、あるいはあいうえお順、

      体力のない順(体力測定も必要になります)など、

      なんでもいいのですが一同に列記した名鑑の登場が

      待たれます。

      この名鑑、タイトルはどうしましょう?

      ストレートに『大日本虚(弱)人名鑑』

      と仮にしておきましょう。

      これは大部なものになります。

      千ページくらいで、続巻もあり、いや、2巻や3巻じゃ

      収まらないです。

      全部に目を通すことを考えると我が体力への不安が

      頭をもたげます。

      つーか、そんなもの読む暇があったら、

      まず甘糟さんの小説を読めということですよね、

      ここまで引用しといて。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2005年11月4日 14時26分 更新日: 2005年11月4日 14時26分

      コメント

      > つーか、そんなもの読む暇があったら、
      > まず甘糟さんの小説を読めということですよね、

      いや、早く新作を(ライブではなく)録音のかたちで発表せよ、と言いたいです。

      そんな輪をかけたなまけものの存在に安堵してどうするんですか。
      by 福 - 2005年11月4日 18時19分
      久しぶりに文章を読んでおなかを抱えて笑いました。
      まったくその通りで。。。

      『大日本虚(弱)人名鑑』の「ア行」の片隅に私、
      そして「ハ行」の片隅にホガリくんが、間違いなく載ります。
      体力のない順でいったらどのへんなのか、知りたいです。
      調べる体力があれば、の話ですよね。

      世の中見渡してみて成功してる人って、必ず体力ありますよね!
      気がついていたような気がすることを明確にしてくださって、
      ありがとうございました!!
      あ〜、なんだかスッキリして清々しい。。。

      アライアキノ
      by チル・キャット - 2005年11月4日 23時1分
      >朝顔を洗うこともできません。

      思わず、楠さんが朝顔の花を洗っている姿を想像してしまいました。
      『大日本虚(弱)人名鑑』にぴったりな仕事ではないかと思います。

      甘糟幸子さんは先日とある会でお見かけしました。
      ゆったりした話し方ときれいな言葉遣いの方で、
      聞いているだけで心が穏やかになりました。
      by やっき - 2005年11月5日 2時53分
      えっと、体力だけが勝負の自分ですが読んでしまいました。

      写真、何かの顔なのかな?とか思っていたのですがクリックしてみてびっくりでした。
      by いけ - 2005年11月5日 4時26分
      発言者により削除されました。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月5日 10時41分
      アタマの中が動くペースと、体が動くペースがうまく合わないからクタクタになるのですね。

      アタマの中が真面目で勤勉で働き者過ぎるから、カラダが「そりゃムリですわ」とストップをかけるので
      クタクタになったような状態になり、縦のものを横にすることすらできなくなるのですね。

      アタマとカラダのペースが一致している人には理解できない状態かもしれませんが、あはしにゃわかるぜ。

      アタマをもっとカラにするか、アタマの活動に見合う体力をつけるかしかないですね。
      by まゆ。 - 2005年11月6日 20時54分
      こんばんは。ごぶさたしています。

      最近、自分に欠けているものが
      体力なんだか、知力なんだか、気力なんだか、
      わからなくなってきました。

      気がついたら、いつのまにか日が暮れてることって、ありますよね。
      by ながとも。 - 2005年11月6日 21時44分
      世の中が全部体力ある人ばかりだったら、 あっという間に地球は消滅してしまうんじゃないかと……。 まず怖くて街に出られなくなりそうです。 『白骨花図鑑』って本にひかれました。 読んでみようっと。
      by chiyo - 2005年11月7日 1時22分
      まゆさんへ
      貴重なアドバイスありがとう。
      ウーム、確かにバランスの問題かもしれません。

      ながともさんへ
      僕も家に居る時は必ずいつの間にか日が暮れています。
      そして忙しい時はいつの間にか季節が終わっています。
      前者の方がうら悲しいですが、かすかな幸福感を
      伴っている気がします。

      chiyoさんへ
      そうですとも。奴らはほっとくと掘って掘って
      地球の裏側まで掘って、それでも足りなくて
      掘る事自体が快感になっちゃって、ただ穴堀のために
      ほかの惑星まで侵略しかねないですよ。
      でも雪かきをしてくれたり、雪に閉じ込められた時に
      頼もしく食料をどさっと届けるついでに「大丈夫か?」
      とか声をかけてくれるパワフルな人への感謝の気持ちを
      忘れてはならないと思います。
      「白骨花図鑑」読んだら感想を聞かせてください。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月7日 9時49分
      ミノルです。ご無沙汰してます。聞きますに酷暑だったようで。

      「そうっと生きてなさい」にあまりに強く反応しすぎて、
      コメントを残すまもなく、友人に転送してしまいました。
      ずいぶんな遅コメントでごめんなさい。
      その分、「朝顔」を読めて得した気分でありますが。
      ぼくも「朝顔」なら洗いたいぞ。顔はいいや。

      「そうっと生きよう」と決意しました。そうっと。
      by harvest - 2005年11月7日 15時25分
      ミノルさん お久しぶりです。

      朝顔を洗うならやはりそうっと、ですよね。
      僕は意外にせっかちですけど、そうっと走ったり、
      そうっと横断歩道を渡ったりします。
      そういう性質の(そう生きざるを得ない)動物がいる
      ということだと思います。
      by XNOX クスノキス - 2005年11月7日 22時42分
      今朝4時、ラジオ深夜便「こころの時代」で甘糟幸子さんの話を聴た感動。このブログを探し出しました。 慌てず、競わず、心静かに---と想う。 土佐の山間、四万十川霧の里-八穴谷、欅の下に棲む78歳男
      by 欅下老人 - 2006年1月19日 6時21分
      name:
      comment:
      【コメントに関する注意事項】
      記事と全く関連性のないコメント(例:宣伝目的のコメントスパムなど)は、オーナーの判断により削除される場合があります。 - レコミュニ会員としてコメントする

      トラックバック