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霧の万年床〜楠 均のBGM日記

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      2007年04月

      2007年 04月 23日

      4月22日。 

      この春は本当によく風が吹く。自転のスピードが上がっているのだろうか。どおりで一日があっという間に終わる。

      市議選の投票日。僕が投票した人は今回も落ちるだろうか。人は見た目が9割という本が売れ、若い頃のディランだったら市議選にも通ったろうという妄察もする。数日前、明るくしっかり者そうで且つ可愛らしい顔立ちで声もうぐいすのような女性候補者が傍らをすり抜けていったら、ふらふらと彼女になびきそうになった。所属や主義主張よりも印象は強い。タレントやタレントまがいの小説家になんぞ誰が投票するかいなというほどの見識はあるのだが、タレントという枠が外れた途端ガラガラと崩れるところにその見識の浅さが見て取れる。人類は便利さと多数決には絶対に勝てない。そして見た目の印象にも。俺だけは違うと抗ってみたが実は違わなかった。いっそ潔く認めた方がいいと思った。(たぶん社会主義も戦後民主主義もそこで自分に嘘をついた。)でも正直の上に居直って済むことでもない。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月23日 10時23分 更新日: 2007年4月23日 10時23分

      コメント

      『たぶん社会主義も戦後民主主義も
      そこで自分に嘘をついた』

        名言すぎて、なんもいえんです。
      by 松島玉三郎 - 2007年4月24日 9時32分
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      2007年 04月 23日

      4月17日。 

      朝から雨が降ってひどく寒い。足下に痒みが存在する。見れば小さいしもやけができている。春だというのに。犬が連れ出してくれとせがむが散歩どころじゃないとたしなめる。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月23日 9時58分 更新日: 2007年4月23日 9時58分

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      2007年 04月 21日

      4月16日。 

      武道館にベッ君のライブ見に行く。武道館も相当くたびれた。中の壁塗り直した方がいい。椅子もひどい、とSに言うと神宮球場のよりいいと言う。ベッ君はふざけた青年でしかも間が抜けた犬面がかわいい。というので下柳氏、いしいしんじ氏に次ぐアイドル(我が家では)。人間バンドの後ろに操り人形バンドがいて、人形バンドが人間バンドそっくりに演奏する様子がスクリーンにずーっと映ってる。ふざけている。(が、黒子の人形使いたちはふざけるどころではなく働き詰めだ。)バンドでがーっと演奏した後、ベッ君トラベルギター1本で弾き語る。他のメンバーはフォーク片手にテーブルにつく。食事をするのかと思いきや、食器を叩き声張り上げる。(その間も人形は人間と同じことしてる。) その形態でヒップホップ調とカントリー調を往き来する。歌が消えトラベルギターのがさつな低音とお皿叩いてちゃんちきビートだけでビシと決めたラストは大変かっこよかった。アンコール前に人形アニメ。ゴジラのテーマに乗って「ベックジラ」が東京を襲う。「この白人怪獣め」と銃火向けられ、最後に大きく空いた口に戦闘機が突入してきて「お母さーん」と叫んだところをメンバーに起こされる。「ベック起きろ、本番だよ」本物の人形たちがステージに向かうのをカメラはリアルタイムで追う。7秒後、ステージには人形と人間が同時に現れる。昔々万博でのこと。人のいない会場を求め、座りたい一心で飛び込んだチェコスロバキア館で見た「ラテルナ・マギカ」というショーを思い出した。その時の楽しさが甦った。でもアイドルなんだから1度くらい顔のアップを出すべきよね、と少し憤った婦女子たちが顔入りポスターを争奪、強奪。

      お堀沿いの桜はほぼ散っているが、雨中ぼんやり明るんでいるように見える。桜はどうしてこう艶かしくむぅーんと尾を引くのだろう。いつか好きになることがあるだろうか。人間の勝手か。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月21日 10時10分 更新日: 2007年4月21日 10時10分

      コメント

      今回のベックのステージングについては
      別の人からも聞いてましたが、まあ、
      良い意味で期待を裏切らない人だなーー

      私、昔から、ステージに厨房を置いて、
      料理しながらライブしたいんですよね。
      ベックならどう思うかな?
      「・・松島さんとやら、そんなのつまらないよ。
      どうせなら、トリの首をひねるところから
      始めなくっちゃ・・・」  とか ?
      by 松島玉三郎 - 2007年4月22日 0時7分
      松島君へ
      そうそうベックはトリの首ひねりたかったんだけどアメリカの松島君に止められたんだよ。きっと。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月22日 9時39分
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      2007年 04月 21日

      4月15日。 

      甥を誘って昼ご飯。入学祝いだ何でも好きなものをお食べでも値段はよく見るようにもう子供じゃないんだからね。3歳の時満貫全席を平らげたという逸話の持ち主なので警戒するにこしたことはない。大学生らしくリーズナブルに振舞ってくれて助かった。洗練された都会のマナーと良識ある社会人としての心得を指南する。甥は公園の池がボートで埋まっているのを見て驚く。素直な子だ。水死者が絶えないんだよ、それを食って鯉があんなにデカくなってると教えてあげる。甥は若ハゲになるかもしれないと心配する。繊細な子だ。大丈夫君ならそれも似合うとハゲます。上京してまだ日が浅いというのに僕がまだ見たこともないパスモを既に所有している。頼もしい青年だ。日本の将来は明るい。

      早い時間に「鶴の湯」に行く。番台のおばあちゃん(90歳)に日曜は中学生がただになると言われ、エエッと驚く。中学生のSに「父ちゃんもう3回目だよ、このやりとり」と言われ、エエッと更に大きな声で驚く。ああもう日本の将来は青年諸君に任せよう。老兵はただ湯につかるのみ。(しかし湯船には早くも先輩方が何人もいらっしゃって老を名乗るのは気が引ける)湯に仰向けになる。ここにはボートはいない。タイルに鯉が泳いでいる。天井を見る。広くて一面水色。高い窓から日が射している。湯気がゆっくり動いている。これが極楽か、と思う。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月21日 9時27分 更新日: 2007年4月21日 9時30分

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      2007年 04月 20日

      4月14日その1。 

      「おっかあ行ってくるよ。帰ったら熱燗きゅっとやらしちくんな。」まんじゅう担いで行商に出る。やけに重いので峠の坂道で荷を下ろすと、とことんとんスネアドラムに化けていた。ぎゃっ。わしの商売何じゃった?狸の仕業に違いない。早いとこ帰って一杯やろう。くわばらくわばら。

      昔々、木製のタンスにすあまその他の素朴な和菓子を詰めて大風呂敷に包んで売り歩く狸によく似たおじいさんがいた。狸じいが来ると母親とのやりとりをずっとそばで見ていた。肩に食い込む荷の重さにそのことを思い出した。がっしりした手、ゆったりした物腰。木のタンスはよく使い込まれ、中に敷いた布巾は清潔だった。あの狸じいの気品はどこからきたものだろう。小さな町のあちこちに狸じいの笑顔に似た気品ある気配が満ちていた。気品はたぶん余裕から生まれ、余裕はたぶんくよくよしないところに生まれた。野心を持たず生活に悩まない。当時の日本は比較的単純で安定した身分社会で、尚且つおおかたの職業は上昇一方の景気によってうまいこと行ってたのだろう。現金とまんじゅうの交換は交歓。状況がシンプルだと嬉しさが増すのだろうか。売買のシステムも笑顔の交換を伴って解き放たれるというか一瞬ふわっと浮き上がる。その時現金は木の葉に化ける。犬は喜び庭駆け回る。まんじゅうの化けの皮はがれて宇宙にあんこが飛び散る。チルチルミチルはパンを撒く。しかし昔々の楽しき我が家にたどり着けるものだろうか?

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月20日 11時28分 更新日: 2007年4月20日 11時28分

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      2007年 04月 19日

      4月13日。 

      毎日部屋で伏す、それ以外の日は伏したまま自動車に乗るというのでは手足が萎える。やる気も失せる。覚悟を決めて駅まで歩く。駅まで歩かないと電車に乗れない。電車に乗ったら渋谷に着いた。パワーにひるみ回れ右して帰ろうとしたら猛烈な風に吹き飛ばされてジャズバー「オズの魔法使い」にいた。ジャズィーではない僕にオズの国の人はとても良くしてくれる。デビルレイズ岩村選手の気持ちになる。ありがとう。みんなの親切に応えてホームランを。おずおずと気張ってブラシを振ったら、ピカピカ新品のワイヤーが全部抜けて放射状に広がったところにカクテルライトが当たってまぶしく反射したのがすごくきれいだ。虹色の花火だ。おーばーざれんぼー。煤まみれジュディーとフレッドがタップしてる。おめでとう岩村!ワイヤーが頭髪に突き刺さってドロシーおどろしー。米人のC氏が心配するのでドロシーおかしー。でもドロシーかなしー。なぜといえば、オズの魔法によっていつもの安価なブラシが使えないのでとびきり高級なブラシで勝負していた。それにジャズィーな大リーガーはこんな失敗しない。ここはお前の来るとこではないとオズに告げられたようなものだ。2ステージ目は10時からで、もう掛け値なしにズブズブに眠くなる。ズブズブ。子供の来るとこではないと告げられたようなものだ。魔法が解けたら家の近くでアイスを食べていた。一人では持ち上がらないような巨大な鉢が道ばたにごろんと転がっていた。すごい嵐だった。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月19日 8時40分 更新日: 2007年4月19日 8時40分

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      またブラシのワイヤーが飛び散ったのかな?
      くじらのライブ@博多が懐かしく思い起こされます。。。
      by 福 - 2007年4月19日 11時12分
      福ちゃん。
      そうそう博多のあの時みたいに見事に。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月20日 10時50分
        それ、芸風にできませんかね?

      往年のライオネル・ハンプトンが
      スティック3本使ってドラムソロを
      やってたみたいな。
      by 松島玉三郎 - 2007年4月20日 16時8分
      松島君へ
      ライオネル・ハンプトンのドラムソロ見たい!
      きっと有名なライブなんだと思うけどスターダスト(あれはヴァイブだけど)いいよねえ。なんてアルバムに入ってんだろう?
      by XNOX クスノキス - 2007年4月22日 9時43分
      ライオネル・ハンプトンのドラムソロは
      ステージでしかやってないと思います。
      亡くなる直前にみることができた。

      スティック3本を、1本を一時的にふとももの
      上に置いて、じゅんぐりに左手、右手と渡して
      いく。お手玉のような状態です。
      それでいて、ちゃんとドラム・ソロのフレーズに
      なってる!すごい持ち芸でした!
      by 松島玉三郎 - 2007年4月22日 13時32分
      当時の黒人は基本的に芸人なんですね。
      JBですらそうだったもんね。
      そこに何か秘密がありそうな・・・。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月23日 9時29分
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      2007年 04月 17日

      4月12日。 

      朝古新聞を読んでいて、フィリパ・ピアスと池田晶子さんが亡くなっていたことを知る。「トムは真夜中の庭で」のピアスさんが女性だったと知る。「トム・・・」は10年前に買って5ページ読んでつまずいて、それから5年後に再び読んだら今度は忘れられない本になった。池田さんの本は図書館で立ち読みしたら、僕が学生時代好んで読んでいた人をけちょんけちょんにけなしていて、なんてはっきりものを言う人なんだろうと怖ろしくなって、それ以来気になっていた。

      とあるスタジオでたまたま見せられた企画書にラモーのオペラの公演のことが書かれてあって、かつてラモーのいんちきなファンであった僕はとてもびっくりした。J-POPにラモーを持ってくるなんてどういう人だろうと思ったら、昔大変お世話になった人で2度びっくりした。今朝読んだ古新聞の中にその公演の評があって3度びっくりした。18世紀フランスの音楽をCGとダンスをまじえて上演したらしい。記事を読むかぎりとてつもなく楽しいステージだったようだ。やはり新しい情報に接していないとすべては祭のあと、なのか。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月17日 10時45分 更新日: 2007年4月17日 10時54分

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      2007年 04月 17日

      4月11日。 

      ハマのランドマークに投網をかけに行く。さて、がっぽりいただくとするか。ほれっ、と網放る。と、見れば網に穴。しもた。冗談ではない。ジャンベの皮に穴があいてティッシュをのせて叩くとふうわり浮いた姿がクラゲみたいに優雅、かどうか確かめる余裕もなく、誰かに目撃される前にとりあえずガムテープで穴隠して録音にのぞむ。音なかなか決まらず、エンジニア氏首かしげながらマイクいじったり替えたり。世間話をしてガムテープに彼の注意がいかぬようにする。努めて何喰わぬ顔して何喰わぬ腹。ハラへった。カレーうどん食べる。こぎれいな店にこぎれいなカップル。カレーうどん、君も随分出世したものだな。うまそうにビール飲む人、小生意気。小生も小生頼む。ひどく酔う。

      帰りがけに犬と散歩する人見る。こんなとこで、と思う。ランドマークが故郷だっていいじゃないか。海もあればビルもある。ラーメン博物館に美術館。そういえば去年見た「にほんガテン!」はおもしろかった。全部面白かったけどしりあがり寿が即興で描いたバカデカイ漫画は圧巻で、漫画の起源と現在的パワーを全身で味わう。それから藤井雷という人。 旅先からの絵手紙をひたすら横に連ね、会期中どんどん増えて行く。線の時間が蛇のようにうねっておった。この二人の作品が断然凝ってないというか、お金と時間がかかってないというか、執念が希薄というか、手軽というか手抜きというか。バケツが転んで中身がバシャーッとぶちまけられてアチャーッていうのと、浮かんでは消えていく運命にある日々の大迷案がズルズル引きずり出されて腸のように舞うアチョーッていうのと。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月17日 10時21分 更新日: 2007年4月17日 10時21分

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      だんだんジョイスみたくなってきたぞ。。って買ったままちゃんと読んでないけど。
      by 福 - 2007年4月19日 0時10分
      福ちゃんへ。
      えーっ?すごいね。
      ゴキブリを見てステルスを思い浮かべるようなもんだね。
      ダブリン市民しか読んだことないです。
      でもそう言われたらすごく読みたくなりました、フィネガンズ・ウェイク。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月20日 10時55分
      いやいや、最近の愛読書は楠ちゃんの「日記」ですから。。。
      by 福 - 2007年4月21日 23時40分
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      2007年 04月 16日

      4月10日。 

      ようこそ八百屋塾へ。(そして)田植え名人になる。(でも)鬱かもしれない私たち。(思い切って)今年こそイギリスで働いてみませんか。(おまけに)神道がわかるQ&A。(ついでに)新しい刑務所運営。 

      新聞記事を読む元気がなく雑誌の特集タイトルを眺める。新聞詩というのがあるらしいけどA DAY IN THE LIFEは違うと思うけど。

      外に出ると、ご近所が3人集まって井戸もないのに井戸端会議。3人よればモンジュの知恵。4人目はぺ・ヨンジュン。ぺも会議に混ざる。外国に行ったような珍しい気分。ずっと前にBさんにもらった夏みかんとジャムのレシピのお礼を言ったりしていると居場所もできる。Aさんは通り沿いに鉢植えの植物を無償で配備している。自宅の一部を余命のない捨て犬のホスピスにしている。引き取り手のない犬たちを引き連れて散歩に出る姿はとてもインパクトがある。通り沿いの各所で催される井戸端会議には犯罪抑止の効果が期待できるとの議長発言。説得力がある。その後近所の小学校のそばを通りかかったら標語が目に入った。

      「いい人に見えてもほんとは不審者だ」

      パオ。ぺ、びっくりした。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月16日 9時23分 更新日: 2007年4月16日 9時26分

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      2007年 04月 13日

      4月9日。 

      ああ、何もしたくない。このまま一生伏していたい。薄目がちになったところを家族に蹴り起こされ、体を布団からひっぺがされ、その時べりべりと音がした。

      一句詠む。

      「うさぎの背中はずるむけるイナバの白い物置」 

      そうだ!タヌキのヤブ医者は泥船に乗せて沈めてやろう。

      皮はがされて散乱した文庫本の中から一冊掴んで家を出る。里心がつくと行けないので振り返らない。車掌のフリーキックによってうさぎホームから転落、じゃなくて電車に蹴り込まれる。車中読書。中島義道「働くことがいやな人のための本」。誰、こんな本買ったのは。目次を開くといきなり「一生寝ているわけにはいかない」。

      うー神の啓示か。あーいぢいぢといぢましい内容。おー車窓は満開の桜。もー引きこもり青年の四畳半襖の下張りみたいな気分。

      白昼堂々よくもこんな本が大手から出版されたものだ。四畳半的悩みを共有できない斎藤美奈子氏は解説で思う存分鞭を振るう。うーん爽快。ふつう解説には社交辞令的なお愛想がつきものだが、ここには同情すらない。これは男対女なのか。じゃなくてバカ対カバなのか。それとも斎藤氏が言うようにパンダ対ゴキブリなのか。パンダは四畳半でゴキブリに怯えている。僕とうさぎは今も四畳半から出たり入ったり。

      たぬき医者「縫い針が怖くて裁縫ができるか!縫い針は君の心臓に勝手に突き刺さったりはしない。」

      うさぎ患者「だってちくちくするよ。ちくちく。」

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月13日 10時59分 更新日: 2007年4月13日 10時59分

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      2007年 04月 10日

      4月8日その2。 

      つるつる見つるのはなぜだろう。

      決闘、ってことがまずあると思う。それから、芝居ってことだろうか。それもコテンコテンの古典劇。役者や舞台装置は変わるけど、脚本はギリシャ時代から変わらない。登場人物は18人(9×2)。キャラクターも役割もきっちり決まってる。あとはいい役者が持ち味を生かして大見得きってくれるだけでいい芝居になる。筋書きのないドラマというのはウソで、筋書きがあるから安心して役者たちの力量と個性を堪能できる。(というようなことを保坂和志氏が言っていたような。)野球を見て特にそんな風に感じるのは、(プレイとプレイの間の「ま」の)長さと(試合自体の)長さのせいだろうか。しまった、疲れた。伏す。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 11時34分 更新日: 2007年4月10日 11時34分

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        野球を見なくなってしまったが
         先日スポーツ用品屋さんで
          みかけた「青いグローブ」
           がかわいくて
      欲しくなってしまった ライブで使おうか
      by 松島玉三郎 - 2007年4月10日 19時7分
      病弱にして野球。なんだか正岡子規の日記を読んでいるかのようですな。
      by 福 - 2007年4月11日 1時0分
      松島君、それはいいアイデアです。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月13日 11時1分
      福ちゃん、実はちゃんと読んだことないんです。今こそ楽しめる気がします。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月13日 11時2分
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      2007年 04月 10日

      4月8日その1。 

      熱まで出始めた。怪しい秘術に通じたヤブ医者め。道であったらかわず掛けをお見舞いしてくれるぞ。

      秘術のせいでやる気というものが一滴残らず蒸発。そこで伏す。起きて阪神ー巨人戦。気がつけば3日続けて見ている。この齢になって野球とは。最後にダイヤモンドを駆け抜けたのは35年前、帽子を脱いで万来の歓呼に応えた。空想の中で、世界中から惜しまれて引退した。だからオレはもういいっつーのに、同居人たちが夜な夜なグラウンド整備に精を出す。おしっこに起きると、Sは投球練習をしている。Wは下柳氏のホームページを覗いている。頭がヘンだ。近頃こっちまで頭がヘンになって、中継前からテレビの前で茶碗叩いている。今日のように無気力でいると、野球に対する偏見も消えてこの上なく面白い。つるつる見る。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 11時23分 更新日: 2007年4月10日 11時23分

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      2007年 04月 10日

      4月7日。 

      背中に鋭い痛み。寝違いというにはあまりに痛い。肩甲骨の下に短刀が突き刺さっている。動くとそれがグリグリ揺れる。ヤブ医者の呪いだろうか。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 11時10分 更新日: 2007年4月10日 11時10分

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      2007年 04月 10日

      4月6日。 

      阪神下柳投手先発。下柳氏は山を追われて遠くカムチャッカから海を渡ってやってきた中年の熊だ。傷んだ毛並みが濡れそぼって最近はエサにありつけずあばらが浮いている。金満巨人打線に打たれる。元気が戻ったらこのワシが鉄砲担いで仇討ちに行く。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 11時8分 更新日: 2007年4月10日 11時8分

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      2007年 04月 10日

      4月5日。 

      中央道から巨大な富士山を見る。雪をかぶって真っ白け。

      いよー、日本一。偉容。異様。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 11時2分 更新日: 2007年4月10日 11時2分

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      2007年 04月 10日

      4月4日。 

      昨日はヤブ医者巡りでひどい目にあった。同じ金を払うなら七福神巡りでもするんだった。

      そこで伏す。BGMはミクロストリア。ブーンとか、チッチッとかいってる。楽屋でも昼寝にはミクロストリアだ。周囲の会話や雑音によく溶ける。こういうのもエレクトロニカというんだろうか。ミクロストリアはかなり前のものだ。最近のエレはどうなっているのだろう。指南役のキ氏が東京を去ったのでさっぱりわからない。下北沢のONSAはエレなBGMがかかっていて昼寝に最適だったのに今はない。好きな店がコツ然となくなるショックは大きい。中道商店街から篠ノ井というそば屋が消えた時の衝撃は一生忘れることがないだろう。跡には自由が丘から来ましたなんとかいうチャラけた食堂が建ちましたとさ。それをいえば、荻窪の丸福。脱税事件後、おやじは随分ピリピリしてらした。それでも僕は好きだった。年に一度しか行かなかったことを心から悔やむ。

      エレクトロニカにポップがつくと急に眠れなくなる。寝床を奪われた犬みたいに所在なくウロウロする。とりあえず「音楽」らしい形を求める性急さに尻をつつかれ、心臓がちくちくする。耳ざわりがよければ心が安まるというものではないみたい。ギュイ〜ン、ツボチツボチ、シャヂッ。おやすみー。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月10日 10時59分 更新日: 2007年4月10日 10時59分

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      私も最近はエレクトロニカをチェックして
      ないですねー。
      フォークトロニカというものが出てきて、
      たしかにメロディアスになっちゃって、
      フツーのオンガクに歩み寄ってきたけど、
      最初の、ぶっきらぼうな音のばらつきの
      ようなエレクトロニカは、今はどうしている
      かな?我が家の雨漏りの音を聴いてると、
      少し似てるんだけど。
      by 松島玉三郎 - 2007年4月10日 14時33分
      松島君、そっちの方で生き延びてるかもね。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月13日 11時4分
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      2007年 04月 08日

      4月3日。 

      シンゾウの痛みが二日続く。不安にかられ医者に行く。

      看板にいろんな「科」が書かれてある近所の病院。ベテランの看護婦さんに症状を訴える。看護婦さんは血圧を測りながら「顔色が黄緑色ですがいつもそんな?」と聞くので「ハイ」。看護婦さんの眉間にぎゅっと力が入る。死体安置所を思わせる地下の暗がりでX線写真と心電図。医者の診断を待つ間、文春の土屋教授のエッセイで大いに笑う。それを見た先ほどの看護婦さん、眉間のしわをいっそう深くして、心なしかぞんざいに僕の名を呼ぶ。診察室で、僕より若いくせに白髪でギョロ目の医者に問診を受ける。あちこち遠慮なく触ってくる。ニタニタ笑っている。そして「筋肉痛じゃないですか?」と言う。心臓が止まりそうになる。「誰?この俺が?筋肉痛?おいおい筋肉痛で医者に行くトンマがどこにいる。トンマな君んとこにはそんなトンマが日々大勢押しかけてるか知らんが。人を見てものをいいたまえ。忙しいと痛み、暇になると痛み、風呂に入ると痛み、煙草を吸うと痛み、酒を飲むと痛む。そんな筋肉痛がどこにある?」そう言いたかったがなるべく人の好い顔をして「そんなこともあるんでござんすかねえ。へへへ。」と感心して見せた。医者は続けて「写真はきれいだし、心電図も問題ないし、血中の酸素濃度なんて100%ですよ。ははは。」と破顔する。一体何がおかしくてそうニヤつき、しまいにはバカ笑いするのか。私は金を払って笑われにきたのではない。屈辱でシンゾーが痛む。ヤブ医者め、いつか懲らしめてやる。そう言ってやりたかったがいかにも安心を装って「すっかりお手を煩わしちまいまして。」と頭を下げてその場を去る。怒りはなるべく溜め込んだ方が復讐のカタルシスが大きいと、かつてハリウッド映画から教わった。おもてに出て看板を検分して驚く。循環器、という項目が一番最後に投げやりに書かれてありしかも剥げかかっている。いかにも付け足しである。なるほどヤブな訳である。近所で済まそうとしたのがよくなかった。

      そぼ降る雨の中、少しだけ足を伸ばして別な病院へ行く、今度は看板を確かめて。混雑していないのが気に入った。土屋教授のエッセイでひとしきり笑おうと思ったら、何せすいているのですぐに名を呼ばれた。経験豊かそうな齢のいったお医者が、花粉症なのか、マスクごしに失礼と丁重にことわって、あれこれ訊ねたり測ったりの後、うーむと唸る。「どんなですか」と聞くと、「心臓の痛みが丸一日続いたとしたら、あなたはとっくにこの世にいないでしょうなあ。」とのたまう。先ほどまで思慮深げであった目が不真面目にうわついている。耳を疑ったが、老人相手に暴動起こすわけにもいかず、今日のところは潔く引き下がることにする。釈然としないが、家族を安心させるために全快祝いということにして「てんや」で天丼をおごる。捲土重来!てんどんちょうだい!

       S(息子)が「バッテリー」という話題の映画を見るというので、よっしゃ、全快ついでについて行く。2時間近く野球少年たちの汗を鑑賞する。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月8日 14時11分 更新日: 2007年4月8日 14時11分

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      あぁ、最近の書き文タッチがなにかを連想させると
      思っていたのですが、やっとわかりました。
      土屋の口車だったのですね。
      by いまみち - 2007年4月8日 21時43分
      いまちゃんへ。そう、意識してないけどすぐに影響される。あの人随分年上だけど同じものが好きだったりする気がします。他人と思えない。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月10日 11時37分
      私はあのひとの文庫本をシーツと一緒に洗濯してしまったことがあります。あちゃー。それはもう,酷い有様でしたが、高分子吸水ポリマーのおむつを洗濯した事に比べたらお軽いもんです。あ、幸運にも使用前のでしたが。
      by koko - 2007年4月10日 21時19分
      kokoさま、あの人の文庫本も使用前だったんじゃない?あの人が聞いたらきっとすごく喜ぶと思う。ちなみに僕は病院の待合室でしか読んだことがないんです。マディソン郡の橋みたいでしょ。(つーか内容知らないんだけど)
      by XNOX クスノキス - 2007年4月13日 11時9分
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      2007年 04月 07日

      3月28日その2。 

      誤解のないように書いておきます。三崎も城ヶ島もとてもいいとこです。三崎の商店街には日本の町々から失われてしまった懐かしい空気がそっくり残っているし、城ヶ島は不思議スポットです。しけてる、というのは僕なりの親愛をこめた表現です。三崎のとなりの諸磯も素敵で移住したいくらいです。三崎出身の水様、城ヶ島大好きの草君、どうかご理解を!

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月7日 11時39分 更新日: 2007年4月7日 11時39分

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      2007年 04月 07日

      3月28日その1。 

      三浦半島の先っぽの漁港、三崎に宿をとる人にはよくよくの訳があるに違いない。たとえばマグロの密漁とか。私ら一家にそのような大望はない。ではなぜ三崎なのか。熱海という案もあった。時代から取り残された熱海で湯につかり、終日浴衣を着て怠惰に過ごす。これはよい。しかし値が張る。終日浴衣で過ごすためには風通しの良い木賃宿であってはいけないからだ。それに熱海で木賃宿では気持ちも落ち込む。そこで三崎だ。三崎にそもそも高級宿は存在しない(と思う)。どこに泊まっても同じようなものだからどこに泊まっても寂しくない。海はあるが海といったって港である。およそ人を観光へ駆り立てる要素はない。目と鼻の先には「城ヶ島の雨」の城ヶ島があるが、これとて磯で小一時間遊んだらそれきりすることはない。江ノ島を小さくしたような場所で、商店食堂街もあっけらかんとして野望が感じられず、しけている。しけた町に目的なく滞在するというのはとても贅沢だ。限られた人生の貴重な時間をわざわざ無意味に過ごそうというのだ。僕はその企てに酔った。犬は車に酔った。無学な子供にはその企ての意図が理解できるはずもなく、彼の頭には謎だけが残った。(あるいは、なぜディズニーランドではないのか!なぜジャワ島やハワイ島ではないのか!金がないならないで、なぜおとなしく家で甲子園を見せてくれないのか!という怒りが。)今はそれについて語る暇はない。それよりも君の母さんの裏切りについて話そう。無意味にして無為であるはずの旅に、W(妻)は密かに「目的」をしのばせた。あけてびっくり玉手箱とはこのことである。前夜から一転して気持ちよく晴れた朝を迎え、さて昼食にはやはりマグロかねなどとありふれたことを言ってると、ニコニコ顔のWが「実はねイー店があるのよ。知る人ぞ知る、とっておきの、うまくて安い。しかもしんちゃんの行きつけ、大推薦の店まるいち!」と言ってしんちゃん(いしいしんじさん)の本のページをひらひらとはためかす。うーむ、またしても出たな,

      いしいしんじ(敬称略)! しかし、知る人ぞ知るとっておきの、とれたての地魚を食べさせる食堂は魅力だ。三崎ではマグロ以外にもうまい魚がいっぱいとれているに決まっているのであって、お定まりのマグロを、お定まりの有名店で、ボラれるのを覚悟でというのよりは断然興がのる。しかもしんちゃんの推薦付き。妻にとってしんちゃんは旬の大スター。大スターが座った椅子に座って大スターのお薦めのメニューに舌鼓を打つというのはミーハー冥利に尽きる。僕はしんちゃんのミーハーではないが、かつて太田幸司やジャネット・リンのミーハーだったことがありミーハー心は痛いほどわかる。そしてミーハー心のある人間は他人のミーハーにも簡単に伝染する。というわけで、折からの空きっ腹にも駆り立てられた我々は「目的」へ、すなわち食堂「まるいち」へダーッと突進した。ところが「まるいち」の店先に手書きでこう記されているではないか。「定休じゃないけど休ませてもらいます。あしからずー。」ズーにアシカはいないということか。我々は犬も含めお預けを食らった猫のように去りがたく、未練たらしくうろついて本物の猫に笑われる。しっ、しっ。

      こうして無目的の旅は目的の侵入によって頓挫する。未開の地が文明とアルコールによって滅ぶように。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月7日 11時28分 更新日: 2007年4月7日 11時31分

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        ジャネット・リン
         という名前にめまい

      (ころびっぷりのいい人だったな)
      by 松島玉三郎 - 2007年4月7日 15時19分
      私のミーハーはXNOXはもちろん!くじらやさかなや遊佐さんやEttやカタリカタリ...。
      この間、お友だち(否いつもの人達)にいけさん好きな人多すぎと注意されました...。

      三崎は過去に一度だけ赤い電車に乗って海水浴に行ったのですが、あまりの海の汚さにびっくりしました。
      by いけ - 2007年4月7日 17時17分
      松島君、ジャネットは今広告塔らしいですよ。さるスジの。

      いけさん、あなたはミーハー界の聖徳太子ですね。
      今はきれいなんじゃないですか、三崎の海。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月8日 14時15分
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      2007年 04月 06日

      3月26日。 

      巨大なものが大好きなピアニストであり、且つ古の英国紳士のようなユーモリストである草君に巨大な東京タワーのふもとで会った。

      僕「どう、元気なの?」

      草君「いや、べつに。」

      僕「まぁ久しぶりでもあるし、一応握手ぐらいしとく?」

      草君「まぁ、握手くらいなら・・・。」

      彼とのやりとりに僕が期待する煮え切らなさが凝縮されたようなぬるい握手を交わし、僕らはスタジオに入った。休憩時に出るのはやはり巨大なものの話。久々に見たグラビア雑誌の巨乳に目が釘付けになり「す、すごいね。さ、三十年前といっしょだよ。こ、こういうものは永遠不滅なんだね。」と興奮する僕を明らかに蔑みながら生命の営みについての自説を手短かに披瀝した草君は、しかし巨大なものの話を巨乳レベルで語ってもらっては困る、という内心の憤慨をウィンストン・チャーチルのごとく露わにして矢継ぎ早に繰り出す。ギアナ高地の滝の話、600mを超えるらしい第2東京タワーの話、まだ見ぬ牛久観音の話など。一息ついて、冷めた煎茶のティーバッグを引き上げ、煙草に火をつけると、コナン・ドイルのごとく僕を正面からにらみ据え「富士山が見える最も遠い場所はどこだと思います?」と鋭く問う。忙しい(いや私はそうでもないが)日常の雑事にかまけてつい直視しないで済ませている大問題を突きつけられ、さすがの私もたじろぐ。

      「く、草君はどう思う?」

      こういう時はそのまま返してみるに限る。日本人の愛国意識にかかわりかねない巨大問題である。慎重さを要する。

      僕は、ホームズのごとき屈折した、しかし見ようによっては稚気溢れる勝利の笑みを予想して、草君の表情をうかがう。しかしそこに僕が見たものは、浮気をスクープされたブレア首相のごとき苦渋の色だった。草君は力なく言った。

      「実は僕にもわからないんですね。」

      「・・・(なーんだ)。」

      その後我々は様々な仮説を試みたがどれも決め手を欠き、こうして愛国的富士山問題は宿題として我々に残された。スタジオの外に出るとすっかり日は暮れ、列をなして並んでいた観光客の姿はまばらになり、東京タワーはライトアップされてまるで茹でたてのエビラ(注)のように鮮やかに屹立していた。草君しみじみとため息まじりにつぶやく。「やはり東京タワーはいいですねえ。」

      (注)エビラは東宝映画「南海の大決闘」に出演。海辺でゴジラと寛いだ感じの死闘を繰り広げている。

      追記。この日(か、あるいはその前後)の朝刊(か、夕刊)に富士山と東京タワーがどのくらい遠くから見えるかという記事が載っていてワトソンは仰天した。しんくろにしても、シンクロニシティ。理論上は、とことわった上で、何県の何々という山と具体的に記されていた。早速ホームズに伝えねばと焦るあまり、地名も直線距離も忘れてしまい、新聞は犬の糞とともに捨てられ、そうこうするうちに日常の雑事の向こうに富士山は日々霞んでいく。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月6日 11時7分 更新日: 2007年4月6日 11時7分

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      2007年 04月 06日

      3月24日。 

      ジム・ケルトナーのように叩いてくれと言われたので、どれどれ参考にケルトナーの比較的新しいプレイを聴いてみるとナー。という訳でニール・ヤングのライブDVDを借りてくる。ケ氏はレノンやライ・クーダーのアルバムその他無数の有名レコードで叩いている超大物です。おおらか、しなやか、あたたか、やわらかの「らからか」尽くしなのに、ひねりのきいた小ワザもおいしくヘンタイのようでもある。(今回の僕への依頼もそういう「らからか」なイメージな訳です。)ところがヤング氏のアルバムに聞くケ氏のプレイは、ひねりとヘンタイという部分を残して後は別人のよう。うるさくて音が固い。類人猿としての進化の道のりを激しく逆行するかのようなヤ氏に対して、一騎打ちを挑む大型爬虫類のごとく暴れております。あるいは爬虫類らしい冷血なビートを顔色ひとつ変えずに刻んでおります。まるで「サンダ対ガイラ」。どうも資料の選択を誤ったようです。

      誤解のないように言っておくと、そのようなケ氏のプレイも好きです。そして、もはやホモサピエンスには見えないヤ氏の最近の緩みきった音楽にも、抗いがたく引かれてしまいます。前世で何か弱みを握られていたのか。ついでに言えば「サンダ対ガイラ」は好きな映画でした。でもホ乳類対ハ虫類という図なら「フランケンシュタイン対地底怪獣・・・」あー、名前が思い出せない。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月6日 10時24分 更新日: 2007年4月6日 10時24分

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      地底怪獣バラゴン、ではなかったでしょうか。。。
      一応その2作は連作なんだよね!
      by 福 - 2007年4月8日 1時18分
      福ちゃんへ。えっ!連作だっけ?で、やっぱバラゴンかあ。無学な息子に言われたのでそれは違うと思い込んだ。でも福ちゃんの齢でこれ見てるってエラいよね。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月10日 11時39分
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      2007年 04月 04日

      3月22日 

      陽のあるうちに仕事から戻る。めったにない。心弾む。屋内の暗がりから犬を引っ張り出し、町内引き回しの刑。犬喜ぶ。大きい公園に行く。巨大な陽だまり。陽黙り? 梅もなんもかんも一番に咲く。今は日向みずきと雪柳、黄色と白。犬、大きい公園のはしっこにおしっこ。大きい公園から小さい公園に移動。犬、はしっこにうんち。こないだの強風でケヤキの大きな枝が何本か落下したのがそのままになっている。そう簡単には土に還らぬ。犬、用便後、矢のようにと形容しても差し支えないくらいの高速で走る。ほとんど飛ぶ。これが弱虫で怠惰で、日がな一日床の敷物として暮らし、家族に踏みつけにされる度に大量の毛を失い、椅子の足で横腹を射抜かれ、落下した土鍋によって全身骨折の憂き目に遭っても尚敷物として生きる危険と屈辱から脱しようとしない、あのヌル犬かと疑うほどの雄姿。顔つきも別犬だ。

      「何しろかつては遠きイングランドの丘を羊を追って駆け回っていたものさ。」

      吾も嬉しくて走る(何しろかつては北の凍りついた大地を駆け回っていたものさ)ふりをする。ほんとに走ったら腰を抜かす。軽量の犬、すぐに疲れる。チータと同じで長いことは走れない。今日のような陽気ではいっそう疲れて後はひたすら敷物として生きる。顔つきも元通りに弛緩しきっている。覚醒は一日のうちのまことに限られた時間のこと。他人とは思えない。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月4日 11時28分 更新日: 2007年4月4日 11時28分

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      イヤー、久しぶりです。大学出て本当にずっとミュージシャンやっていたんだね。驚いた!!! できんボーイごっことかしたよね。皆本当にアホだった…。
      by 中島荘の隣人Shintani - 2007年4月4日 19時19分
      新谷見てるかー。こんなとこで発見されるなんてこっちこそ驚いたよ。本当にアホな2年間だったね。来栖や松田さん元気かな。あの頃の記憶って驚くほど古びなくて困惑するよね。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月6日 11時12分
      こういう場で会話するのも妙なもんだ。連絡一つしたこと無かったのに…。確かに妙に濃い印象のままだなぁ、中島荘は。Sakurai、turuta君、Tabata、満腹来栖、役者が居たね。あと管理人さんの作衛門さん。あの頃のオカシミを人に伝えようとしても、無理だしね。今度、「ファンレター」出すから、どこに送ればよいのですかね?
      by 中島荘Shintani - 2007年4月8日 13時57分
      新谷へ。めんどくさいんだけど、「recommuni」に登録してもらえるとメールのやりとりができます。もしよかったら。
      http://recommuni.jp/home/
      by XNOX クスノキス - 2007年4月10日 11時46分
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      2007年 04月 04日

      3月21日。 

      PCを見ていた妻、ちょ、ちょ、ちょー!と叫ぶ。な、な、なー、と参じてみれば、くじらの杉林氏がPTAの会長になられたとのこと。快挙である。おめでとうございます。杉林さんなら適任だと思っていた、と妻。なってから後出しで言うのは卑怯である。僕なんかずーっと前からいつかはきっとこうなると予言していた(トイレの中で)。人は持って生まれた器を生かすべきと思ふ。僕の知るかぎり杉氏は社会性のある仕事に対して前向きとはいえないけど、本当はすごく才覚がある。都知事選に出ると言うならみんなで応援しよう。(みんなって、今これを読んでいるあなたもその一人です。)

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月4日 11時3分 更新日: 2007年4月4日 11時3分

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      PC見ていてって、どこにそんなこと発表されているんです?
      もう高校だよね、息子さん。
      by 福 - 2007年4月8日 1時10分
      福ちゃんへ。くじらのブログです。息子さんは中3です。
      by XNOX クスノキス - 2007年4月10日 11時47分
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      2007年 04月 02日

      3月20日。 

      冬の間光に恵まれなかった部屋に陽射しがよみがえる。しかしそのせっかくの陽射しを遮る巨大な影がある。せっせと溜め込まれた古新聞の山だ。木の実を溜め込むリスと同じだ。とにかく目についたら部屋に運ぶ。リスなら土中に埋める。これを処理しなければ僕の部屋に春は来ない。確定申告のように集中して行わないと永遠に片付かない。リスくんと違って生死にかかわる訳ではないけど、本能だから簡単にはやめられない。困った。おまけに外は天気がいいし、桜だって咲き出した。仕事だってあるし宿題だってある。人から借りたレコードもまだ聴いてないし、死ぬまでに読んでおきたい本だって何冊かある。そんなこと言い出したら何人かの友人にも会っておかねばならないだろうし、田舎の老父母のことだってある。それを言い出したら子供の教育費はどうするんだってことにもなる。もっと緊急には、ガス会社に「ほっといたら爆発するかもよ」と脅されている古いガス管の問題だってある。え?ガス管なんて公共のインフラだろう、税金でやっとくれ、なんてこと言ってるからいつまでも親方日の丸から抜け出られないムラ社会の住人であり続けるんだバカバカ、と頭をポカポカして急ぎのことは全部シャットアウトする。にしても、古新聞を読むくらいならラジオで小沢昭一の話を聞く方がよほど有意義だろう。そう思うと進退きわまって、古新聞から逃れたい一心で、来日を記念して、スティービー・ワンダーの「トーキング・ブック」を聴くことにした。手元の古新聞(去年の8月28日)よりはるかに古いのに、こちらは古びるどころか当時のまぶしいほどの瑞々しさとはまた別種の光を放ち始めている。よみがえる青春、ああエバーグリーン!なんてのからはほど遠く、むしろ仏像を見るような発見。(それは古びてるっちゅうことか?) 昔々ナンカ阿修羅みたいなムチャな奴がいてスタジオで暴れておったとさ。手足髪の毛、脳ミソ爪の垢、ぼんのくぼ見えない目、ありとあらゆる部位を使ってなぁ。スタジオ内部は核融合炉みたいに煮えたぎったものじゃった。覗いてはならぬ与ひょう、覗いてはならぬとあれほど言ったのにオヒョー!

      番組予告でスマップに囲まれているワンダー氏を見たら、阿修羅というより弟子を従えたヒンズー教の像に似ていた。パオー!

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月2日 11時58分 更新日: 2007年4月2日 11時58分

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      > スタジオ内部は核融合炉みたいに
      > 煮えたぎったものじゃった

      こわいけど、そんなスタジオに
      いてみたいもんだ。
      by 松島玉三郎 - 2007年4月2日 17時13分
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      2007年 04月 01日

      3月19日。 

      何をする気力もなく、早く夜が来ないかと念じて一日過ごす。すると待望の夜が訪れて、永瀬正敏主演の時代劇「隠し剣鬼の爪」を見る。すべてが微温的で、だいたい肝腎の殺陣がとってもユルくて、おいおい、やー何だか、とか言いながら見る。でもそれで一向に差し支えない。勝新や三船はそらぁすごいけど、あれはあれこれはこれ。いしいしんじさん(敬称あり)は、齋藤記念オーケストラの市民合唱団の一員として小沢征爾から直接指導を受けたというのに、その世界のオザワの名前が思い出せなくて「ナントカセージ」で済まそうとしていた。そのナントカ氏の息子さんはこの映画で永瀬くんに斬られるのだが、彼の決闘中の声が惜しくも優しくも高すぎた。うちの息子は「いやそんなことはない」というが。別に仲代達矢の声であって欲しいとは思わないが。

      | Posted By XNOX クスノキス 投稿日: 2007年4月1日 10時59分 更新日: 2007年4月1日 10時59分

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