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蜩音楽帖2007/6 | ||||||
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食わず嫌いは良くないし、見たことのない世界、行ったことのない場所に足を踏み入れてみると言うのも今の私には必要だと思っていたのですが、昨日たまたまその機会に恵まれたので、生まれて初めてクラブと言うところに行ってみたのです。
こういう風になってるんだー、と思いました。
私場違いだなぁと正直思いましたが、そう思っているのは当人だけで、暗く狭い空間にひしめき合う人たちは大して気にしてないでしょう。見たことない顔だ、くらいに思ってる人は居たかもしれませんが。
カウンターに座って飲んでいたら「ゴーイング・アンダーグラウンドって知ってる?」と聞かれたので知ってると答えると、「今日来てるよ」と言うのでどこに居るのかと聞くと「ほらそこに」振り返るとすぐ後ろにボーカルの松本氏が立っていました。
彼らの音楽とは遠くかけ離れた(と私は思う)場所に来ているというのがすごく意外で、しかもここは名古屋なのでええーっと思いました。
「私、10年くらい前にハートランドでライブ見てCD買ってサインもらった」と言うとその人が松本氏のところへ行って私を指差しその話をしてくれました。
すると松本氏は「えっホントっすか?」えらく感激してくれました。
「私、本当に"チェロ"大好きで、あのCD繰り返し繰り返し聴きましたよ」
「あの時ボク18歳でした」
今までに観たライブの半券はほぼ全て取ってあるのでさっき引っ張り出して見てみましたところ、1999年9月です。なので正確には8年前ですね。
と言うことはまだ26歳とかそのくらいなのね・・・
「ホントに立派になられてねぇー」
私はつい時々やってしまう親戚のオバちゃん口調で目を潤ませながら松本氏に言って本人および周囲の失笑を買いました。
それに何気にポンポンと大阪のオバちゃんのように馴れ馴れしく肩やら腕やら叩いてしまいました。
多少酔っていたもので、スミマセン。
松本氏は「他のメンバーも来てるんすよ、このこと教えてやろう」と言ってわざわざキーボードの人の所まで行って私を紹介してくれました。
サインを貰ったのは「CELLO」と言う4曲入りのインディーズ盤です。
その当時一緒にバンドをやっていたボーカルのめぐちゃんに誘われて、ハートランドにジョイントライブを観に行きました。
6バンドくらい出ていたのですが、すべて東京から来たメジャーデビューしていない若い男の子達のバンドでした。
みんなそれぞれとても良かったのですが、一番私がビビビと来たのがゴーイングだったのです。
チェロと言う曲が涙が出そうなほど良かったのです。
演奏はまだまだ非常にシンプルでこなれた様なカンジは全くなく、どことなくおぼこいような印象さえ受けましたし、音の層もそれほど厚いわけでもなく、でもとても丁寧に演奏していました。
そして何より、"みずみずしい"と言うコトバがぴったりなその演奏に胸がキュンとなったことを今でも鮮明に思い出すことが出来ます。
「あのCD売らないでくださいよ。廃盤になってるし」
「まさか!価値が出るって確信してたから大事に大事に取ってましたよ」
でも正直な話、私が持っている彼らのCDはその一枚のみなんです・・・
レンタルすらしたことないです・・・
そのハートランドのライブの後、私は彼らはすぐブレイクするだろうと思っていたのですが、どういうわけか待てど暮らせど彼らは出てこないのです。
そしていよいよ私も彼らの存在を忘れかけた頃、彼らはひょっこりと現れて、その後はめきめきと頭角を現し現在に至るわけです。
よかったよかった、オバちゃんは安心したよ。
・・・じゃない、CD買わなくちゃだ。
生まれて初めて足を踏み入れた場所で8年前の話をする。なんだか不思議な感覚でした。
あれから今日までの間、ホントにいろいろあったなぁ・・・とか感傷に浸りたい気持ちはヤマヤマですが、そうそう振り返ってばかりもいられないのです。
少々興奮気味ですが、明日からはまた前を見て着々かつ淡々といつもの生活をして行きたいと思っています。
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