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onochin| 2005/7 | ||||||
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人が人に対して抱く気持ちの殆どは、何かをして欲しいという気持ち。
正直に出せば離れていくし、ずっと暖めていれば何もしてくれない。
そんな、やるせない気持ちを音楽に昇華して、密かな告白として
綴ったメッセージ。
共有できる感情があることに気づかせてくれるところに惹かれる。
Moonridersのアルバムの中で、武川さんの曲はラス前に位置する
ことが多いですが、この曲もそのひとつ。
大道芸人の誰にも言えない本当の悲しい気持ちがワルツにのって宙を舞う。
前向きな諦念、あるいは目的地のない達観。
しかし、それは無力感に結びつくものではない。
ヴォコーダーによって抽象化された日本語の歌詞がその意味を
離れ、摩訶不思議な感情を呼び起こす。
ディストーションとフェイザーのかかったエレキギターの前奏が
5分41秒の空想の世界へと誘う。
「銅線」「運河」「レンガの屋根」といった言葉から連想される
イメージが、どこにもない、しかし確実にある夢の世界を描き出す。
現実にはもう戻れない?
男子が成長するときに必ず通る「なんだこりゃ?」な経験と
おそらく羽田の光景と思われる様々なイメージとが、ソウルフルな
コーラスと共に奏でられる。音楽的体験としてのBeatlesとの出会いが、
男子の重要な経験と重なり、期待と絶望の入り混じった人生の幕開けを告げる。
楽しくもはかない青春を、瞬間と永遠の狭間でさすらう。
青春って実態があるような、無いような。
振り向くと、後で気がつく青春。
そんな、綿菓子のような青春をサーカスと対比させながら歌った、
切ないラブソングです。