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MAL Antenna - recommuni version2005/4 | ||||||
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70年代から活動している横浜のロックミュージシャン、吉野大作1985年の作品から。
プロスティチュート名義の初期EPやJAPANレコードからのフルアルバム「死ぬまで踊り続けて」などに較べると、このアルバムは不当に評価が低いように感じられる。確かにこのアルバムが発表された当時は「げぇっ! 歌詞が聴き取れる!」とみんな驚いた。プロスティチュートと言えばフリーキーでアヴァンギャルド、そして大作さんの歌は歌詞カードを見ない限り全く聴き取れない、というのがそれまでの常識だったから。
けれどあれから20年、折に触れてこのアルバムを聴いてきつつ、そしてまた90年代にリリースされた「光の海の中で」や「もう一度おれにブルースを」と並べてみると、音質には多少の差があれ、別に何が変化しているともぶれているとも思わなくなった。どの時代の音もカッコいいし、怖いじゃないか!
キャプテンレコードからリリースされた「後ろ姿の素敵な僕たち」(なんてカッコいいタイトルだ!)の1曲目「FOZZDELIC FARM」は一聴えらくポップで心地良い。実際車で聴いていても実に心地良いのだが、この気持ちよさがなかなかに深い! 爽やかに聞こえてくる歌詞も言葉を追ってみれば実はかなり抽象的で、そこから広がるイメージは限りない。
録音と演奏からはそれまでのカオスが影を潜めているが、それはあくまで表面的なこと。ぜひ一度じっと向かい合ってみて欲しい作品だ。