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MAL Antenna - recommuni version2007/9 | ||||||
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Julia MarcellがSellabandで$50,000を達成してくれたので、大分気分が落ち着きました。
10月の初めにJuliaのことがポーランドの新聞で取り上げられたらしく、ポーランドからの参加者がこのところ増えたのですよね。Juliaへの投資だけでなく、ポーランドからのアーティストが随分とSellabandに参加し続けています。
そうした流れとは別に、やはり毎日世界中から新しいアーティストが参加し続けています。MySpaceで新しく登録したアーティストを見つけるのは大変だと思われますが、Sellabandだと登録日で絞り込みが出来るので、新着アーティストのチェックは簡単です。mf247も最初は良かったんですが、リニューアルして何がなんだか分からなくなって最近はご無沙汰しております・・・。
最近見つけたお気に入りアーティストをちょっと紹介。
●Lori Greco
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オーストラリアの女性SSW。スタイルとしては70年代女性ボーカルものを彷彿とさせる、リラックスしてゴージャスな曲。私はモーリーン・マクガヴァーンが大好きなのですが(「タワーリング・インフェルノ」と「ポセイドン・アドベンチャー」の主題歌を歌っていた人)、なんとなく彼女を彷彿とさせます。
●Insomnia
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ポーランドのバンド。トラッド、フュージョン、プログレなどがミックスされたような曲を演奏するバンド。曲の完成度も高いし、プログレ好きの方ならきっと楽しめると思います。
●Leo Cavalcanti
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ブラジルのミュージシャン。曲の微妙なねじれ具合もスムースな歌もえらく心地よいです。あんまりブラジル音楽そのものって感じじゃないですけど。
●Abakuya
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カメルーンのバンド。かなり民族音楽寄りの音でしょうか。
鮮烈!
●Laudanum
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ポップなプログレバンドと言っても通じる、音楽センスのいいバンド。10ccとかのポップ好きにも受けそう。オフィシャルサイトのデザインも美しいです。
ネットでの出会いは、最近Sellabandに集中してます(笑)。多分ここは、水準以上のアーティストにぶつかる確率がかなり高い感じがします。日本から登録しているアーティストもいるのですが、ほとんどがファンを集められないまま休眠しているのが残念。言葉の壁?
それ以外では、最近レコミュニのレコメンドで知った早瀬優香子を集めて聴いてみてます(笑)。3rdアルバムの「POLYESTER」がすごくいい! さすが戸田誠司プロデュース。しかもピアノは福原まりさんでした。おお!
比較的最近買ったレコードを整理していて改めて発掘。なんだか今日はとてもこのジャケットが素晴らしく感じられたので(笑)、レコメンドを書いておくことにしました。
写真が小さいと分からないと思いますが、キャシーの頭部にオーバーラップされているのはタキシードを着て金管楽器を持った演奏者。ところがなぜか全員、仮面舞踏会で使うような仮面をかぶっていて、それがちょこんと5人並んでいて、そのイメージをかぶったキャシーがなんだか頭痛に悩まされているような顔をしているという(笑)。なんだかポップというかパンクというか(笑)。
Luciano Berio(1925-2003 ルチアーノ・ベリオと日本語表記されますが、発音はルチャーノだという説も)はイタリアの現代音楽作曲家です。私もレコード数枚持っている程度なので、どういう作曲家です、とまとめて紹介できるほど詳しくありません。1940年代から作品を発表しており、晩年まで旺盛に、様々な様式に挑戦し続けた作曲家であるようです。
私が初めてベリオの作品を聴いたのは大学生の頃で、電子音とボーカリゼーションによる「ヴィサージュ」(1961)という作品でした。この作品で凄まじい呻きと叫びを聞かせてくれた歌手がキャシー・バーベリアン。声楽というジャンルに大きな影響を与えた凄い人です。キャシーがいたので触発された作曲家が作品を作った、という例がいっぱいあるくらい。キャシーのアルバムにはビートルズを歌ってるものまであります(笑)。とにかく表現力の幅が凄まじく広い人。
このレコードは1973年に出たもので、両面併せて1曲です。解説によると、
1.キャシーの歌と伴奏する第一ピアノ
2.歌唱パートと独立したオーケストラパート
3.時計時刻に従って演奏される第二ピアノと第三ピアノ
という3つの独立した時間軸に沿ったパートが同時に演奏されるシアター・ピース作品(視覚的あるいは演劇的要素を持つ作品)であるようです。
クラシックのアリア独唱かな?、と思えるオープニングに徐々に不吉な音が被さり・・・かと思えばオーケストラをバックにした美しい調べ・・・と思えば遠くで不吉に鳴る鐘のようなピアノ?・・・
さらに、私は聴いていても分からないのですが、作品中には歌詞テキストおよび歌唱は様々な作品からの引用が散りばめられているそうです。モンテヴェルディ、ラヴェル、ミヨー、プーランク、ファリャ、ストラヴィンスキー、バッハ、シューベルト、ヴォルフ、ワーグナー、マーラーなどなど。他にもビゼーの「カルメン」、マスネーの「マノン・レスコー」、ヴェルディの「リゴレット」などなど。
確かに、これらの様々な素材が入り乱れて登場する、一種精神分裂的な演奏をこなせるのはキャシー・バーベリアンだからこそなのでしょう。というより、ベリオはだからこそキャシーのための作品としてこの曲を書いたのでしょうし。
「こんな音を出せるヤツがいるならこういう作品を作ろう」という発想って、実はジョン・ケージの作品にも顕著にあるのですよね。デビッド・チュードアみたいな演奏家に出会ったので、デビッドが凄い演奏を実現できるような曲を考えついた、みたいな。
実は同じようなことはフランク・ザッパにも見られます。ザッパも、メンバーの力量や個性を見極めて、それに合わせて曲を作ったりアレンジを変えたりしてたんですよね。
そう考えれば、一般的には現代音楽というレッテルの元に分類されてる音楽だって、そう身構えずに聴いてもいいじゃない、って気がしてきませんか? 何より、このレコードのジャケットに漂うユーモアがそう言ってると思いますよ。
ルチアーノ・ベリオ
キャシー・バーベリアン
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