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MAL Antenna - recommuni version2025/3 | ||||||
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私自身は特に原田真二のファンという訳ではありません。ただ妹がファンでほとんどのレコードが家にあったので、なんとなく耳にはしていました。
そんな私でも、原田真二の曲の中で1曲は思い出深く、1曲は本当に好きなのです。思い出の曲はデビュー曲の「てぃーんず ぶるーす」、今でも大好きなのは「Teardrops」です。
1977年に「てぃーんず ぶるーす」でデビューした原田真二は新鮮でした。若い男性のピアノ弾き語りというのも珍しかったですし、ポップなメロディにも魅力を感じました。ただ、こちらも若い頃でしたので、甘いルックスとストレートにポジティブな彼の歌詞はなにやら気恥ずかしく、今ひとつしっくりしないところがあったのです。
その後、徐々にバンドがロックっぽさを増していっているらしいことは、妹が買ってくるレコードの音から、なんとなくは感じていました。しかし、はっとさせられたのは、深夜のTVで「Teardrops」のビデオクリップを見た時だったのです。
琴の音を思わせるシンセの東洋風旋律で幕を開けるこの曲。続くのは、明らかにニューウェーブ、テクノポップ通過後の音質なベースとドラムによるタイトなリズム。原田真二の歌も、軽くイコライジングされたような、微かにベールの掛かったような音質。音階を上下に跳ねるメロディで歌われる歌はちょっと催眠効果も感じられます。
曲タイトルは、歌詞のクライマックスにしか登場しないのもお見事。その後シングルを買って繰り返し聴いていますが、やっぱりこの曲はいいなあ。好きです。
というわけで、私が自分で所有している唯一の原田真二は「Teardrops」なのです。
いろいろ説明が必要な録音です。
まずパッケージですが、おそらくは1963年(もしかしたら64年かも)に発売されたソノシートブックです。これはちょうどシングルレコードくらいのサイズの小冊子で、途中にポリ袋のページがあり、そこにソノシートが入っている、という形態の本です。ソノシートは4枚入っていて当時の定価が400円となっています。表紙を除いて16ページあります。
タイトルは「渚のデイト」。サブタイトルは「コニーフランシス−ヒットアルバム」です。
収録曲は、
・渚のデイト
・可愛いベイビー
・愛さずにはいられない
・バケーション
・ボーイ・ハント
・大人になりたい
・夢のデイト
・思い出の冬休み
となっています。
中はおおよそコニー・フランシスのピンナップと曲解説の他、「コニーの魅力」と題した漣 健児の2ページ記事、4ページものの「コニー・フランシス物語」などを掲載しています。
曲解説は1ページ1曲。そしてページの7割はコニー・フランシスのピンナップで、2割が曲解説。そしてピンナップ写真のすぐ横に1行だけ、「唄*渡辺ルリ子 演奏*フォノ・ジャーナル・オーケストラ」と書かれています。これ以外にはまったく演奏者に関する情報が書かれていません。
これはかなり極端な例ではないかと思います。大抵は、1冊の中の1ページくらいは実演奏者の紹介に費やしているソノシートブックが多いのですが・・・。このブックでは、曲によってバックの演奏が2バンド、歌手が5人登場します。
ここでの渡辺ルリ子という歌手の唄はなかなか悪くありません。
さて、それ以外に中に書かれた記事を一部ご紹介しましょう。
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【コニー会に入ろう!!】
コニー・フランシスの日本ファン・クラブができました!!
あなたのご加入を待っています。
★会員の資格
・二才から八十才位までの男女でコニーの歌声が好きで好きでたまらない人。
(後略)
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1960年代初頭における日本の音楽をとりまく状況の一部が垣間見られる、なかなか貴重な資料ですね。本当にほぼ全ての人をリスナーとして想定した、懐の大きい会員資格だと思いました。
ところで、このような古いレコードを私がなぜ持っていたりするかといいますと、友人のご両親から譲り受けたのです。古いレコードが物置から出てきたので、捨てる前にもし欲しいのがあったらどうぞ、って。哀しいことに、いくら家が狭くなるばかりの毎日を送っていても、こうした申し出には一切逆らえないという体質になってしまっている私は、結局ほぼ何も捨てることなくそれらを引き取らせてもらった、という次第です。
しかし、すでに私からすると、こうしたレコードの存在自体が、大らかなのかデタラメなのかよく分かりません。同じような形態で、最新ヒット曲集と題したものにはビートルズの曲も収められています。そちらは英語で歌ってはいますが、演奏も歌も日本人です。一緒にその頃の映画主題歌なども収められています。けれども写真だけは本物のビートルズだし、007を演じるショーン・コネリーだったりします。
こうした録音を残した演奏者や歌手も、おそらく当時としてはかなり冒険的人生を送っている一団だったのではないでしょうか? またこうしたアイテムの存在は、世界的に見ても、もしかしたら珍しいのではないかと想像します。
それでも海の向こうからやってくる音楽や、ポップスターや映画スターにあこがれた人々のパワーをひしひしと感じることは確かです。作り手も受け手も、きっと情熱を注いだのだろうか、と想像します。
最後に、再び中の記事を一部ご紹介して本日のレコメンドを終わります。当時コニーという歌手がどういうステータスとして捉えられていたのかが伺われます。
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【コニーのレコード案内】
いま一番人気のある女性シンガーは?ときかれてまず名を挙げられるのがコニー・フランシス。
(中略)
ここでごく新しい六十三年四月のLP、愛さずにはいられない(SY五○八三、SL五○九七)を紹介しておこう。
(中略)
バラードものの美しさ、ロックものの歯切れのよさなど、コニーの魅力のかずかずがこの一枚に収められておりさすがロックの女王としての貫禄十分で、A面B面をたてつづけに全部きいても、あきないものをそなえているといえる。
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「ジャズ」という言葉から浮かぶイメージは人さまざまで、ある人に取っては「お酒を片手にタバコを吸ってる場所のイメージ」だったり、別の人にとっては「青空と海、そしてヨット!」だったりするかも知れません。
ご紹介するKarl Bergerの「We Are You」というアルバムは、言ってみれば「石畳の細い路地を、張り渡したロープを伝って夜中に滑車にぶら下がって滑って行く時」みたいなジャズです(笑)。抽象的すぎますね(笑)。
1971年に録音されたこのレコードのパーソネルは以下の通りです。
Karl Berger - vibes, piano, marinba
Allen Blairman - drums, percussions
Peter Kowald - bass
Ingrid Berger - vocals. percussion
ジャンルとしてはジャズのレコードです。いくらかフリーよりの演奏ですが、4ビートな部分が多いです。
ドラムスのAllen Blairmanは晩年のアルバート・アイラーと一緒に演奏していた人です。アイラーの突然な死は1970年のことでした。
ベースのPeter Kowaldは、フリージャズの世界では有名人で、非常に多くのミュージシャンとのコラボレーションを行っています。
アルバム冒頭の「Vive First」は、まずヴァイブの独奏から始まります。音色はきれいなのに、どこか影のある響きです。そこへドラムとベースがおもむろに参加して来ます。地の底から天空までをうねうねと掻き回すような迫力あるベース、そして速いパッセージを軽快に、しかし暗鬱な表情ではたき続けるドラムス、そしてヴァイブの3者がそれぞれに疾走していく演奏は鳥肌が立つほどの緊張感に満ちています。
何かの拍子でコレクションに紛れ込んできて、未だに正体不明だわ、2度と売ってるのを見かけたことがないわというレコードが何枚かあります。これはその内の1枚です。
な〜んかカッコ良くしようとしているらしいのに妙に垢抜けず冴えないジャケットに怪しさを感じてレコードレーベルを見てみると、7分とか8分ある長い曲があります。A面B面ともに3曲ずつ。う〜ん、よく分からないけれど、もしかしたらプログレ風なのかも知れん、とでも思って購入に踏み切ったようです。
さぁ〜って、早速A面に針を落として見ると・・・
・・・おお、いきなり海鳥の鳴き声と波の音・・・これは・・・
と、いきなり入ってくるファンキーなドラムとベース。
ん? 妙にポップだな、と思う内に始まる、意表を突いたファルセットの男声ボーカル。
んんんん?、と思いながら2曲目とかに突入すると、いきなりソウルフルでファンキーな「ウッ! ハッ!」っという掛け声が!そしてボーカルは力を入れて「ジョ、ハネスバーグ! ジョ、ハネスバーグ!」と唸ってます。
・・・・そうです。これはプログレのバンドなんぞではなかったのです。
ジャケットとレーベルを隅々までチェックすると、これは南アフリカのレコードでした。録音はヨハネスバーグです。アルバムタイトルは「Celebration」というのですが、イタリアの著名なプログレバンドP.F.Mの名曲「Celebration」とは残念ながら何の関係もありませんでした。
その後友人とアルバム全体をいろいろ聴いてみて、どうやらこれはディスコのレコードなんじゃないか、という判断に落ち着きました。ただいわゆる欧米のディスコミュージックと較べると妙にソフトだし、ボーカルがへにゃへにゃだし、やっぱりよく分からん!、という結論に。
特にアルバム冒頭の「Blue Water」という曲は、ちょっとディスコと呼ぶには妙過ぎるんですよね。何でオープニングに鳥の声が?(笑) なぜこんな不思議な声の出し方でこんなへにゃへにゃなメロディを歌っているのか?(笑)
こういうレコードって探そうにもどこにあるもんやら全然分からないので、レコミュニとかで配信しない限りなかなか「ちょっとコレ、面白いから聴いてみて」って言えないんですよね。
ベルギーの、アヴァンギャルド系ニューウェーブバンド、Aqsak Maboulの2ndアルバムの一曲です。
アクサク・マブールは元々マーク・オランデルのソロプロジェクトでしたが、この2ndアルバムではRIO(Rock In Oposition:反対派ロック)関連のメンバーが多数参加しています。
録音メンバーは以下の通り。
Fred Frith
Catherine Jauniaux
Marc Hollander
Michel Berkmans
Frank Wuyts
Chris Cutler
Dennis Van Hecke
アルバム冒頭を飾る「A Modern Lesson」は、ぎくしゃくしたリズムとギターのカッティングに始まり、とてつもなく素っ頓狂なCatherine Jauniauxの素晴らしい歌へ続きます。その内怪しいストリングスと木管が参加し、ノイジーなパーカッションが飛び交いつつ曲の後半へ。
後半に入ると前半とは全然違ったリフが出てきます。ひょうきんでいながらもひねくれたリズムと木管・弦楽の響きとノイズが入り交じった、カッコいいのにすごくヘン、という世界へ。
プログレファンもニューウェーブファンもアヴァンギャルド好きも満足な、過激でいながらお茶目な曲です。
今週くらいから3月頭くらいまで結構忙しくなりそうです。ひしひしと迫ってきています。
そんな中でも、というよりそんな状況だからなのか、ここしばらく自分のblogエントリや他のblogへのコメントや、レコミュニでのレコメンドなどを結構ちょこちょこ書いています。試験前になると読書したくなる症候群からは未だに脱却していないようです・・・。
特に昨日から始まった、francofrehleyさん(http://recommuni
1月はもうなんだかんだで100枚くらい音盤仕入れてるので、面白いのがあったらまたご紹介したいと思います。
元ピンク・フロイドのメンバー、シド・バレットのソロ時代の曲「オクトパス」をカバーしてます。この曲のカバーってそもそもいくつ存在するんでしょうか?
Carnival Artというグループについては何も知りません。
メンバーは、
Michael P. Tak - vocals, guitar
Ed - guitar, vocals
Keith Fallis - drums, vocals
Brian Bell - bass, vocals
の4名です。Beggars Banquet配下(?)のSITUATION TWOというレーベルから91年に発売されています。
例によって(笑)中古で100円投げ売りコーナーから拾い出してきたものです。多分「Octopus」って曲目をジャケットで見て、レーベルのクレジットを確認したら本当にSyd Barrettって書いてあったから買ったのではないかと想像しますが、詳細はもう覚えていません。で、これが結構期待に応えてくれた出来映えでした。
カーニヴァル・アートというバンド自体は、いかにもオルタナ系なギターサウンドのバンドです。でもパンクとかグランジとかほどぐしゃぐしゃはしていなくて、ちょっとハード目のギターポップという感じでしょうか。
オリジナルは狂った陽気さが横溢するポップでストレンジな名曲ですが、意外にオルタナ風演奏も合うんだなあとびっくり。
「オクトパス」は大好きな曲なので、他にも個性的なカバーバージョンがあれば是非聴いてみたいです。どなたかご存じの方がいらっしゃったら教えて下さい。
1986年にレコードデビューし、1990年までに3枚のアルバムを残して解散したイット・バイツは、プログレファンからは「ポップすぎる」と言われ、ハードロックファンからは「複雑すぎる」と言われ、今ひとつ人気が盛り上がらなかった。しかし彼らが残したクオリティの高い楽曲の評価は現在に至るまで上がるばかりである。
親しみやすく美しいメロディ、どこをどうひっくり返してもブリティッシュ・ロック以外の何物でもないサウンド、プログレファンも満足できるドラマティックでトリッキーな展開、そしてハードロックファンも血が騒ぐ力強さを兼ね備えた希有なバンドだった。
「Still Too Young To Remember」は3枚目のアルバム「Eat Me In St Louis 」に収録された曲で、アルバムの中でも1、2を争う出来の名曲だ。ここでは25cmピクチャーシングルのB面に収められたライブバージョンを取り上げてみた。
実は2003年になって、イット・バイツは再結成に向けて動き出しているとのニュースが入ってきている。しかし期待されたアルバムとツアーは結局2004年中には実現しなかった。今年こそ!、と願っているファンは多い。その願いを込めて、泣きたくなるほど美しくセンチメンタルでハードなこの曲をご紹介させていただいた。
*下記オフィシャルサイトでは、ビデオクリップ「Underneath your Pillow」とライブ音源1曲(本当は15分くらいある「Once Around The World」のさわり部分)がダウンロード出来ます。
Official Site
日本公式サイト
Francis Dunnery 公式サイト
http://www
It BitesおよびFrancisのソロCDとDVDを販売しています。
その筋では有名な女性シンガー、リンジー・ディ・ポール、1972年のデビュー曲にしてヒット曲(イギリスで5位)、「シュガー・ミー」です。
美人系でコケティッシュなボイスが大抵の女性ボーカルファンをノックアウトしてしまうわけですが、本人が曲作りもしているあたりがただのアイドルとはちょっと違うようです。
シンプルで、1回聴いたら多分忘れられないくらい印象的なメロディとサウンド、イントロのバスドラム、続いて入ってくるピアノ、そしてちょっとウィスパーがかった歌が始まります。
単調と言えば単調に繰り返されるメロディとリズムが相まって、極めて中毒性に富んだ完成度の高いポップソングに仕上がっています。パーカッションの音色とバイオリンがとても印象的。
この人のベストアルバムなら必ず入っているポピュラーな曲ですが、もし未聴の方がいらっしゃったらぜひ一度聴いてみて下さい。音楽の魔法はいろいろな方法で生み出せるんだということを改めて感じさせる曲です。
下記、調べたら見つかった情報源です。
Lynsey de Paulについて
http://www
http://www
作曲者のBarry Greenについて
http://www1
なんとUriah Heep人脈と縁のある人でした!
*ジャケット写真はドイツ盤シングルのものです。レコード番号はオリジナルと同一ですが、ジャケット写真が少し違いますね。
マンダラバンドの成り立ちは結構珍しい。
1975年にファーストアルバム「マンダラバンド」(邦題:「曼陀羅組曲」)を発表したマンダラバンドは、デヴッド・ロールが作曲した「Om Mani Padme Hum」(曼陀羅組曲)という曲を演奏するために結成されたグループである。「Om Mani Padme Hum」はチベットの経文に出てくる言葉で、歌詞は1950年の中国によるチベット侵攻をテーマにしたものだそうで、チベット語で歌われているらしい。マンダラバンド自体はイギリスのグループである。
曼陀羅をあしらったジャケットが日本では受けたのか、このレコードは国内盤も出ていたし、FMでも割とよく掛かっていた。20分を超える曲にしては結構ポピュラーな存在で、中高生の間でも名前だけはよく知られていた(そういう友達が、少なくとも私の周辺には多かったのだ(笑))。
実際、レコードのA面を占める「Om Mani Padme Hum」の出来は素晴らしい。なんというか、澄み切った青空と白い雲の間を自分がグライダーになってひゅんひゅん飛び回っているかのような爽快感があるのだ。壮大で、勇壮で、高揚感と疾走感がある。冴えきった高音が美しいギターの旋律、男女混成のコーラス、そしてストリングス、伸びやかでありつつも厳かなトーンを含んだ男性メインボーカル、これらが一体となって4楽章構成になった20分のドラマを一気に聴かせてくれる。
いわゆるプログレと呼ばれるジャンルに分類されているが、その後生まれた、単に交響楽的なドラマティックさだけが取り柄の"シンフォニック・ロック"とは一線を画する傑作。普段プログレを聴かない方や、プログレって何?、という方にもお勧めしたい。
マンダラバンドはその後、1978年に2ndアルバム「The Eye Of Wendor」(邦題:「魔石ウェンダーの伝説」)を発表している。なんと10ccの4人、バークレー・ジェームス・ハーベストのメンバー、マディ・プライアなど物凄いゲストメンバーによる作品。続編が作られるはずだったが、遂にこの作品の続きは世に出ることがなかった。