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recommuni四方山話隣の人が広げているスポーツ新聞の「メーンバンク」がどうのこうの、というでっかい見出しが目に入った。ん?「メーン」は変じゃない?「メインバンク」だよなー、と思いつつ、でもたとえば「ゲーム」は「ゲイム」とは書かない。「メイルを送ります」って書く友人がいるんだけど、変に感じる。「メール」だと思う。英語の「ei」という発音は、日本語(外来語)化すると「エイ」のままの場合と「エー」になる場合があるようだ。
興味が湧いていろいろ思い浮かべてみた。3つのグループに分かれると思う。
1 「エー」じゃないと違和感のある言葉
テレビ「ゲーム」
野球部の「エース」
「ペース」配分
ぎりぎり「セーフ」
「ベール」に包まれた
電子「メール」
モノ「レール」
カセット「テープ」
ボーリングの「レーン」
など
2 「エイ」じゃないと違和感のある言葉
「メイン」バンク
「エイト」マン
「ゲイン」を稼ぐ
「ベイ」スターズ
「エイズ」撲滅
「ネイル」サロン
「ゲイ」ボーイ
「レイン」コート
など
3 どちらも違和感がない言葉
フェア「プレイ」or「プレー」
クラス「メイト」or「メート」
「チェイン」or「チェーン」メール
ヘア「メイク」or「メーク」
など
さて、問題は、なぜこの違いが生まれるかということだ。ま、もしかしたら、ボクのこの感覚が変だという意見もあるかもしれない。新聞社の記者が堂々と「メーンバンク」なんて書いてるくらいだから。だけど少なくともこの、「エイ」と「エー」の使い分けがあるということには誰しも異論はないだろう。
で、理由をいろいろ考えてみたんだけど、実はまだわからない。
「エー」のほうが英語のオリジナルからはより遠い、すなわち日本語っぽいとも言えるので、日本語化して長い時間を経るほど「エー」に近づくのかな、と考えてみたけど、「レインコート」なんて昔っからあるし。それにたぶんボーリングや車線に使う「レーン」のほうが「レインコート」よりは後で定着していると思うんだけど、その新しいほうが「レーン」で古いのは「レイン」。
あ、言っとくけど、これは表記のことをテーマにしてるんであって、発音のことではないですから。日本人、「エイ」は全般的に「エー」に近い発音になる。これも不思議だけどね。別に「エイ」って言いにくいわけでもないしね。
「言葉」はおもしろいわ。
女性二人ユニット。
声は少しCharaに似たところもある、キュートでセクシー。
二人の声がみごとに融けてどちらがどちらなのかよくわからない。
それが、アコースティックでシンプルなのにエッジの効いたサウンドに乗って、気持ちよく広がる。
すごくよいです。
着物姿の二人が歌うライブをたまたま見て惹かれた。
帰りに買ってきた自主制作アルバムがこれ。アルバムタイトルは『Torimtorishuk』だけど、製品番号がないので、未記入だとこの曲情報欄に表示されない…。
たんたんと次々に曲を続ける愛想のないライブだったけど、まず曲がかっこよくて、二人のよくハモる歌が気持ちよい。よい意味でとてもポップ。
ちなみにスタジオ録音バージョン(要するにオリジナル)も是非聴いてみて!
http://recommuni
オリジナルリリースは1973年。南佳孝のデビュー作。
達郎さんとかに較べると佳孝さんは、なんかすかしていると言うか、ボクは当時あまり好きじゃなく、このアルバムもつい最近聴いたばかりなんだけど、ちょっと驚いた。こんなだったんだ。
ミュージカルのよう。すかしてると言えば、全体がすかしてる!でもそれがいいんだ。ミュージカル映画を見ているような気分にさせてくれる音楽なぞ、今あるか?
こないだ、某メジャーレコード会社の友人と会って、帰りに最近のCDを何枚かもらって帰ったんだけど、聴いてて疲れた。「売らんかな意識」どっぷりでギスギスしてるものばかり。
そのあとにこれを聴いたら、もう爽快なこと!
アルバム全体でひとつの世界、という感じの作品なのでバラバラにお薦めするのもむずかしいんだけど、まずは1曲目のこれから。
「村上ユカ」から「村上由香」に表記を変えた由香さん。recommuniには「村上ユカ」名義の曲もたくさん配信されているよ。
http://recommuni
この曲のスタジオ録音版も聴いてみてほしい。
http://recommuni
最近五木寛之さんの「他力モノ」にちょっとはまっているんだけど、氏の説く「無用の用」ということが妙に気になってる。たとえば何かのプロジェクトを組むとき、優秀な人ばかり集めたほうが目的は早く確実に達せられるだろう。だけど鈍くさい人が失敗をする、それによってたいへんな発見をしたりすることが、実は世の中にはけっこう多い。「無用」を切っていってはつまらない、のではないかと。言葉自体は「荘子」が言い、意味も学校で習ったと思うが、人生をこれだけ長くやってくると改めて、その「味わい」が解ってきたような気がする。
健康ブームは相変わらず隆盛で、毎日のようにマスコミに取り上げられ、よいと思っていた食べ物がよくなかったり、逆によくないのが定説だったものが実は知られざる効果があったなどと、何を食べたら、はたまた食べないようにしたらよいのか、わからなくなってくる。
みのさんの昼の健康番組によると、チョコレートが動脈硬化やボケ防止、癌の予防にも効果を発揮する、つまりは血液の循環をよくしてくれる「一酸化窒素」を摂るのによいらしい。緑茶にもそれがあるので、お茶を飲みながらチョコレートを食べなさい、と言ってた。ただチョコレートは砂糖やミルクが入ってないビターがよいとのことだけど。
それでハタと思ったことがある。このシリーズにも書いたことがあるが、ボクは歯がボロボロなんだが、それは子供の頃チョコレートが大好きで、また母がボクに甘くて、毎日1枚板チョコを食べていたせいだ、と思ってる。ところがもうひとつ身体のことで、幼稚園に上がる前小児リウマチというのを患って、これは後で心臓病につながる惧れがあるらしく、高校まで毎年特別に心臓検診を受けていた、という事実がある。結局なんともなく身体はすっかり丈夫になって今に至るわけだが、これひょっとしてチョコレートを毎日食べていたのが幸いしたということなのかもしれん。
ビターがいいと言っても、チョコレートであればカカオ成分はあるわけで、糖分は歯によくなかったが、一方、「一酸化窒素」が血液循環をよくしてくれていたか。それにウチは緑茶家族で、四六時中お茶は欠かせなかったし。
今まで母を、子供の歯の健康に無頓着だった困ったヤツだと思っていたが、もし、甘いものは歯によくないからダメ、と世間一般的母親の常識にのっとって食べさせてくれなかったら、あるいはボクは心臓病になっていたかもしれない。そう考えると、もちろん彼女はなーんも考えてなかったと思うが、感謝せねばなるまい。
これも「無用の用」のひとつの実例であろう。人生は深いぜ。
2005.11.06
福岡智彦
またrecommuniの中で、すばらしいアーティストに出会った!
歌唱がいいですねぇ。リアルなのに軽やか。ボクは技巧的なビブラートとかなるべく排した歌い方が好きなんですけど、その意味では彼女の歌は理想的。
曲的にはさらに大サビがほしかったなー、とこれは元ディレクター根性の余計なお世話、か。
【音楽ファンの力】
先週木曜日、20日、「recommuni」1周年のちょうど翌日、「東京コンテンツマーケット」の中のシンポジウムにパネリストの一人として出席した。「東京コンテンツマーケット」自体は映像コンテンツ主体の催しらしいが、そのシンポジウムは「音楽配信の最前線」とかいうタイトルで、大いにrecommuniをアピールしてください、という主催者の言葉に乗せられて出てみたものの、やはり人前でしゃべるのは緊張する。話しているうちに論点がどんどんずれていくし、悪いクセで早口にもなるし、冷や汗モノだった。
楽しかったのはピーター・バラカン氏がいっしょだったことだ。氏が昔、パーソナリティをされていた「ボッパーズMTV」というテレビの音楽番組で、当時まったく無名だったGONTITIをとりあげていただいて以来、氏には感謝と尊敬の気持ちを抱いているが、シンポジウムでの氏の話も、おだやかな口調ながら音楽を愛する気持ちがストレートに感じられる力強いものだった。
もう一人のパネリストは今巷で話題の「mF247」の宇佐美さん。彼とは初対面だったが、誠実で丁寧な人柄に好感が持てた。こういう人が推進していくサービスなら基本的によい方向に進んでいってくれるだろう。
iTMSもついに始まったが、邦楽はまだまだ少ない。新曲については2割程度?、全カタログからすると数%もないのではなかろうか。いわゆる先進国の中で、おそらく日本がいちばん音楽配信に閉鎖的だろう、とバラカン氏が言ってた。
直接的にはこれはレコード会社が、パッケージ・ビジネスとの兼ね合いで出さなかったり、音源の管理が追いつかなくて出せなかったり、ノンパッケージ時代にも生き残るための戦略だったり、が原因なんだろうが、だけど、実は音楽ファンのほうにも責任の一端はあるかもしれない。いや、責任は言い過ぎだが、それを許してしまっている弱さはあると思う。
推察に過ぎないが、日本の音楽ファンは総じておとなしく、また熱心なファンの割合も欧米に較べると少ないのではないだろうか。
CCCDはたしかに音楽ファンの力が撤退に追い込んでいったと思う。輸入権問題は抵抗は示せたが、阻止するまでにはいかなかった。あのとき、ピーターさんや高橋健太郎氏が中心になって、大々的に署名運動を展開したが、協力者が最終的に5万人くらいだったと聞いた。某音楽評論家氏曰く、その数字はだいたい、ある程度以上熱心な洋楽ファンの数と考えられると。で、洋楽と邦楽の売上の比率からすると、邦楽ファンはその3倍15万人、大雑把だが日本の音楽ファンは計20万人くらいなんじゃないかと。1億2000万人もいてそれだけ?!と悲しくなるが、たしかに音楽性だけで20万枚売るのがどれだけたいへんなことか、業界人は誰もが知ってると思うが、それを考えるとうなずける数字でもある。
一方アメリカはと言うと、CD BabyというCD通販サイトがあり、そこは個人の自主制作であっても、登録して、CDを5枚送れば、そのサイトで通販することができ、さらにiTunesやNapstterなどいろんな配信サイトにディストリビューションもしてくれる。だから小さなインディ・レーベルとか個人の参加がほとんどなのだが、なんとその数4万アーティスト、曲数にして40万曲以上、毎日1,000曲ずつ増えていると言う。自分の音楽を曲りなりにもCDという形にしている人、それは同時に音楽ファンであるのは間違いないはずだが、がこのサイトひとつでもそれだけいる、ということだ。そしてそんな無名アーティストの作品ばかりのこのサイトを毎日10万人の人が訪れているという。ちなみにその40万曲はiTunes Japanでも配信されていて、いきなり100万曲からスタート!というすごい数の裏には実はそういう事実もあるわけだ。
さらに「My Space」という、ちょっとrecommuniみたいなサイトには、1500万人も会員がいるらしい。元は個人レベルのアーティストが自曲を発表する場だったのが、ビッグネームのアーティストもどんどん参入しつつあるという話。
こういう話を聞くと、やっぱりアメリカって音楽ファンの数もパワーもすごいんだなぁ、と思わざるをえない。そして実際音楽ファン主導でマーケットのありようが変わっていってるように見える。
日本の音楽ファンにはそこまでのパワーがないから、だいたい大手レコード会社のペースで事が進んでいく。ボクらのような仕事からすると、それはくやしいことだけど、だからと言って、すぐにはどうすることもできない。それを踏まえてやっていくしかないのだが、だいじなのは何をやるかだ。熱心な音楽ファンは少ないんだから、エンタテインメント性で勝負したほうがいいんだ、などと考えるか、音楽ファンを増やせるようないい作品を生み、伝えようと考えるか。時間はかかっても後者をやらないと、いつまで経っても状況は変わらないだろう。
ボクは四六時中音楽を聴いてないと気がすまないというような音楽好きではないが、ほんとの感動というものを音楽でしか味わったことがない、とはっきり言える。この気持ちを味わえば誰でも音楽を大好きになるはずで、ボクの生きがいは少しでも多くの人に、それを味わってもらうことなのだ。
2005.10.25
福岡智彦