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MAL Antenna - recommuni version2005/6 | ||||||
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テクノポップみたいな感じで始まるんですよ。チープなリズムボックスみたいな音で。そこにシンセドラムとエレピがどーんと入ると同時にとても広がりのある音が溢れます。
村上ユカさんの伸びやかで美しい声を堪能できる曲です。サビの部分の歌声は、歌詞を言葉としては聞かずにいても、それでも妙に胸を締め付けるような物悲しさを伝えてきます。これが結構不思議。他の曲では決してそんなことはないのです。つまりユカさんの声自体がいつでも物悲しいわけではないんですね。だから「この曲はそういう声で歌っている」のだとしか思えないのですが、もしそうだとすると、声の出し方ですでに感情なり情景を表現できているわけで、これはなかなかに凄いことではないでしょうか? プロの歌手にとっては当然のことなのかも知れませんが。
そんな声だから、いかにも打ち込みなバックの演奏を背景にしたときに際だって聞こえるのでしょう。何より歌声とメロディが強い印象を残す珠玉の1曲です。
村上ユカさんの3rdアルバム「角砂糖」オープニングナンバー。
前作「アカリ」の打ち込み系サウンドとはガラリと変わった重厚なバンドサウンドに、どきりとさせられます。ギターとベースが刻むリズムにドシン!、と切り込むドラムのリズムが、あれ、裏?、ズレ?、と思う内、すすっと全体が合い始めてきて、そして飛び込んでくる歌声。
う〜ん、あれですよ、例えばキンクスの「ユー・リアリー・ガット・ミー」のイントロみたいに、出だしのリフが実は一拍目からじゃありませんでした〜、みたいなちょっとトリッキーな始まり方。でちょっと騙された感覚がした途端に出てくる歌が「よっく晴れた朝には 素直になれるんだ」ですもの。これには打ちのめされます。しかもこの部分の歌声と来たら、まるで夏休みの朝早起きして外に出たらあーっ眩しい〜!、といった様子の伸びやかさなんです。
それにしても重厚なドラムスとベースですね。ちょっとXTCみたいかも。サウンドの重さが「English Settlement」でハッピーな曲調は「Nonsuch」とか。もちろん曲は全然違うんですけれどね。歌のメロディーを聴いていると、なんとなく70年代少女アニメの主題歌を思い出してしまうのはなぜでしょうか。 どちらからも感じられる素直さのせい? それともひたむきさ? 純真さ? あるいは私が年寄りなだけ?(笑)
このずっしり来るミドルテンポのリズムセクションが、ちょうど走り出したいのをぐっと我慢しているような、今にも跳ね回ってしまいそうな、そんな高揚感を生み出しているように思います。聴いていると妙に跳ねたくなるんです。
「紅茶」が真夜中の涙なら、「strawberry feel」は朝の笑顔。
う〜ん甲乙付けがたい。