a person powered by ototoy blog
MAL Antenna - recommuni version
| 2005/5 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
| 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
| 29 | 30 | 31 | ||||
| 2005/6 | ||||||
| 1 | 2 | 3 | 4 | |||
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |

柚楽弥衣という歌手のことは、レコミュニの未配信リストで初めて目にしました。ちょっと印象的なジャケットがずらっと並んでいたので(笑)。
Amazonとかご本人ホームページを調べてみると、昨年出た「ゆらふ」は数年振りのアルバムであること、CD3枚組(!)という構成であることなどが分かりました。無料ダウンロードキャンーペーンで1曲配信されることになったので、楽しみに待っていました。
さて、早速聴いてみて、実は2回目まではあまりどうとも感じませんでした。しかし3回目、深夜に静かな環境で聴いてみたら初めて良さが分かりました。この曲は携帯プレーヤーで移動中に聴くのには全く適していないようです。
その後CDを入手して聴いてみました。アルバム全体としてはそれほど長いわけでもないのですが、3枚組という構成にしたのは、それぞれにかなり印象の異なる楽曲を分けて収録したからだと思われます。柚楽弥衣さんの歌声は、全てのボーカルパートを同一人物が担当しているとはちょっと思えないほどバラエティに富んでおり、制作期間4年という長さとその個性全開な1人ヴォイスの奔流は、ケイト・ブッシュの「Dreaming」などに通ずるものがあるかも知れません(あそこまでエキセントリックではありませんが)。
「ゆらふ」は21世紀初頭のJポップ史に残る作品になるでしょう。好きになれるかどうかとは別に、このアルバムにはそれだけのパワーが詰まっているように思います。板倉文や谷川賢作もバックに参加していたり。それでもどこまでも、イニシアティブを取っているのは歌声なのです。
「千年愛」は3枚組の1枚目、「金」のディスクのオープニングを飾るスケールの大きな曲。けれど、アルバム中どの1曲を取り上げてみても、決してアルバム全体を代表してはいないという事実。これが「ゆらふ」というアルバムが只者ではない所以なのです。