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recommuni四方山話子供のころから歯が悪く、今や直してない歯がほとんどないボクだが、この「四方山話」にも以前書いたように、2002年3月から溜池山王の古市歯科医院に通い始め、インプラント2本という大手術を経て、ここ1年近くは、月一回歯のクリーニングをしてもらいながら平和に過ごしてきたのだが、先日右上の奥歯に問題あり、と言われた。
歯の根っこ(歯根)は歯を支える骨(歯槽骨[シソウコツ]というそうな)に埋まってるワケだが、その骨が衰えてきていて、このままではやがて歯も抜けてしまうだろうとのこと。
いちばんよい治療法としては、「エムドゲイン」というゲル状のものを塗布して骨を造ることだと言う。エムドゲインとは、歯が生えてくるときに重要な働きをするたんぱく質の一種を主成分とする「歯周組織再生誘導材料」だそうだ。スウェーデンのビオラ社が開発した、と説明書に書いてある。ちょっとSFチック。でも「幼若ブタの歯胚から抽出精製したもの」ともある。ブタかー。
問題は、それを骨に直接塗らなければならないというところにある。ようするに歯ぐきを切開して、骨を露出させ、エムドゲインを塗って、また歯ぐきを縫合するという手術が必要なんである。かなりの大事ではないか。やさしい女医の橋本先生が施術例の写真を見せてくれる。歯ぐきを切開したところとか。見たくないよー。
お金もかかる。エムドゲイン、チューブ1本が8万円だそうだ。
でもこれをやらなければ、やがてその奥歯が抜け、困ったことにボクの場合、その奥歯は「ブリッジ」の土台となっているので、それが抜けるとその付近数本分がなくなり、またインプラントか入れ歯かという状況に立ち至ってしまうのだ。
妻に話したら「もう先も長くないんだから入れ歯にすれば」なんてひどいことを言う。70までは生きるつもりなんだけど。としたらあと20年もあるんだぞ。
結局施術を受けることにする。1時間半くらいとのことだ。5月26日(木)の15:30、ちょっと緊張しながら治療椅子に座る。まずは入念に麻酔。それから口内を清掃。でいよいよ切開だが、もう麻酔がギンギンに効いて何も判らない。怖くて目も閉じてるからますます判らない。
感覚的にはあっという間に縫合段階に。でももう1時間は過ぎているはずだ。麻酔したところの感触が少しずつクリアになってきている。「痛くなってきたらまた麻酔打ちますから言ってください」と先生。そうか、麻酔が切れることもあるんだ、と思ったら不安になった。だって、今歯ぐきに針を通して縫っているところなんだから、麻酔が切れたら、それはそれは飛び上がるくらいに痛いに違いない。
感覚がだんだんはっきりしてくるに連れ、不安は高まったが、なんとか痛みは感じないうちに終わった。終わってみるとなんてことはない。
実は術後のケアがたいへんなのだ。噛むのは手術していないほう、つまり口の左だけにしなければならない、手術したところは歯ブラシを使えない、1週間に3回は消毒に通わなければならない、などなど。
さて、ちゃんと骨ができて、歯はだいじょうぶなんでしょうか?またご報告します。
2005.05.29
福岡智彦
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