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recommuni四方山話

2005年07月13日

eEYO idiot 

12日、"eEYO idiot"(イーヨ・イディオット)というバンドのライブが吉

祥寺マンダラIIであった。

ボーカルのイーヨを中心としたバンドなんだけど、なんとメンバー構成が3

パターンある。同じバンド名で3つの実態があるということで、こんなバン

ドは珍しい。

イーヨは以前、単に"eEYO"というネーミングで何作かリリースし、そのイン

ディーズ時代の作品(最初のCD)からは何曲か、recommuniの中でも配信さ

れている。

http://recommuni.jp/them/index.php/ARTIST/2881

ただしこの頃は、イーヨはボーカルのみを担当し、作詞・作曲そしてプロデ

ュースは全面的にギタリストの山口順の手によっていた。

しかし、"eEYO idiot"は、イーヨ自身の作品だけをやっているので、"eEYO"

とはかなり違う。

メンバー構成の話に戻るが、そうそうたる面々である。

#1 内橋和久(g) + 中原信雄(b) + 外山明(dr)

#2 外山明(dr) + かわいしのぶ(b) + デニス・ガン(g)

#3 富樫春生(pf) + 田中邦和(sax) + 中原信雄(b)

これ以外にも、横川理彦(vln) 、手代木克仁(g)、Whacho(perc) 、寺師徹

(g)らが参加したこともあり、3パターンも最近定着してきたというだけで、

まだ変わっていく可能性はある。

ひょっとしたらこの中ではイーヨ自身がいちばん無名なんではないか、とい

うようなメンバー群であるが、もちろん彼女の存在なしでは"eEYO idiot"は

成立しないし、それどころか、ライブで見る限り、痩せっぽちで気の弱い

イーヨが完全に彼らを率いている。

それくらい、彼女の存在感は大きい。

イーヨのスタイルは個性的だ。まず歌詞がオリジナルの言葉である。意味は

わからないが、でも言語に聞こえる。で、その日本語訳(!)がある。ライブ

会場で 1日だけ販売された"eEYO idiot"のCDがあるのだが、それには日本語

の歌詞カードがついていた。そしてその歌詞がとてもよいのである。これだ

けの歌詞を書けるのに、それでは歌っていない。不思議だ。言葉に対する何

か深い思いがそこにはあるのだろう。

で、12日のライブの話。

この日は先日レコロケにも出演した"Pere-Furu"(勝井祐二+鬼怒無月)が

対バン。彼らのゲスト・ボーカルとしてもイーヨが少し登場する。

そして"eEYO idiot"の登場。メンバーは#1のセットだ。後で聞いた話だと

リハーサルはほとんどやってないそうだ。ベースの中原君は「すごい緊張感

だよー」と言ってたが、全然そうは見えない。そしてたぶんドラムの外山君

は何も考えていない。あの人のドラムはほんとすごい。普通の叩き方、8

ビートなら8ビートのドラム・パターンの基本があるが、そんなものはまるっ

きり無視。自由奔放この上ないドラミング。それでいて生み出すビートはし

っかりと気持ちよく、合わせるところはピッタリ合う。見ていてほんとに飽

きないドラムだ。彼の特徴的なドラミングがサウンド全体のトーンの中心と

なっているところはあるが、みんなすばらしいミュージシャンで、すばらし

いここだけの音楽が生み出されている。

"Pere-Furu"もほとんどが即興で、ライブのたびにそのときだけの貴重な音

楽が誕生しては消えていってるのだが、"eEYO idiot"も同じく、ライブでな

ければ味わえない即時性という要素が大きいように思う。これを録音してま

た聴きたい、とも思うが、それはまたこれとは違うものだろう。

そして先ほど言ったようにイーヨの存在感。歌のパワーももちろんあるが、

彼女自身がとてもコケティッシュなのだ。それはアイドルや芸能人が身につ

けている「コケティッシュさ」とは全然違うもの。人気を得るための「武

器」ではなく、「無防備」の極みとしてのそれ。

大昔、学生のときに深夜バスで東京に遊びに来て、たまたまある女優さんの

ライブを見に行った。なんとなく好きだっただけなんだが、そのライブでの

彼女の存在感に惹きこまれた。その人が歌いながらボクのことをすごく見つ

めているようなそんな気がしてならなかったのだが、もちろんそんなはずは

ない。そういう存在感が自然に出ている人だったのだ。その女優の名前がど

うも思い出せない。その後もテレビドラマにも出ていたのだが、やがて見な

くなった。ウワサによると精神的にちょっとおかしくなって、肥満して、引

退したらしい。イーヨの存在感がその人に似ているのだな、どうも。名前も

思い出せないんじゃ説明にも何もならないけど。

商業音楽が蔓延する音楽市場の隙間に、こんな純なものがキラキラと息づい

ている。

もし機会があったら"eEYO idiot"のライブを見てほしい。

スケジュールはここで。

http://homepage2.nifty.com/dragonfruits/

※女優さんの名前がわかった!「ツボタ」という苗字をなんとか思い出して

ネット検索したらファンが作った濃いーサイトがあった。「坪田直子」さん

でした。

http://n-tubota.hp.infoseek.co.jp/index.html

| Posted By 福 投稿日: 2005年7月13日 14時56分 更新日: 2005年7月17日 10時36分

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Amazing Grace for STS-114/すなほ 

ええと、すなほさんは、野口さんの高校の同窓生なのです。

ついに打ちあがりましたね!無事に飛んでよかった。[05.07.27]

> おっとまた延期になってしまいました。

> まあ、また事故でも起こされるとたまらんからね。

> あせることはない。

> 野口さん、いよいよ日本時間の明日(14日)の早朝に、

> 宇宙に向けて旅立たれるみたいですね!

GOOD LUCK!!!!

Amazing Grace for STS-114/すなほ
| Posted By 福 投稿日: 2005年7月13日 10時3分 更新日: 2005年7月30日 23時58分

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