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MAL Antenna - recommuni version2005/3 | ||||||
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スパークスの遊び心、おしゃれ心にぞっこん惚れて15年ほどになります。彼らが活動を開始したのは60年代末で、私がようやく聴き始めた80年代後半までにはもう14枚のアルバムを発表していました。私は遅れてきたスパークスファンだったのです。音楽を意識的に聴き始めてから10年くらいは経っていました。
けれども私の場合にはそのタイミングが適当だったのでしょう。それまでにハードロック、プログレ、ジャズ、現代音楽、民族音楽といろいろ聴き漁って来て、結構自分も詳しくなってきたよな、なんて思っていた頃でしたが、スパークスの曲はとてつもなく新鮮でした。サウンドは結構ハードなロックなのに、曲は全然ロックじゃない。ロックどころか、メロディなんかはバーンスタインの「ウエストサイド物語」に通じるものがあります。
スパークスは作曲・キーボード担当のロン・メイル(兄)とボーカル担当のラッセル・メイル(弟)を中心としたユニットで、それ以外のメンバーは時代と共に替わっています。ラッセルが男性なのにずっと裏声で高音域を歌うのは、兄のロンが実際に歌えるかどうかを考えずに作曲した歌を歌うためにそうせざるを得なかったのだとか・・・。
その上、どうしてこんな題材が3分間ポップスになるんだぁ!、と呻いてしまうほど独特な歌詞のオンパレード。アルバート・アインシュタインの少年時代のことを歌った「Talent Is An Asset」をライブでやった時に、観客がみんなそれで踊っていたのは不思議だったね、なんて本人が言ってます(笑)。
さて、そのスパークスというバンドをご紹介する1曲目として、1981年に発表されたアルバム「Whomp That Sucker」(邦題:「弱い者いじめ」)からの12インチシングル、「Tips For Teens」です。と言ってもテイクはアルバムと一緒。ただこのジャケットが無性に好きでして(笑)、それを見ていただきたかったので。
今では「Tips」という言葉も結構聞かれるようになりましたね。なんというか、ワンポイントな秘訣というかコツというか。すなわち、「十代の君たちに、ちょっとした秘訣を教えてあげよう」という曲なのですが・・・けっこう馬鹿馬鹿しい内容だったりして(笑)。オフィシャルサイトでは歌詞も見られます。
実はこの曲の中間部で聴けるキーボードソロの音色がスゴイ、と個人的には思っています。キレイなんだけど歪んでいるし、伸びやかだけどうねっているし、すごく絶妙な音色なんですよね。音色の設定や録音など全ての積み重ねによる音色だとは思いますが、今でもこの曲を聴く度に、「どうして日本のバンドのシンセはこんなにちゃちい音なんだろ・・・」とがっくりするくらい。
ところで「Whomp That Sucker」に収められた曲はどれも内容がぶっとんでいてお気に入りの一枚です。
・Funny Face
あまりの美貌にみんな顔しか見てくれない!と絶望して飛び降り自殺を図るが一命をとりとめる。でも顔をひどいことに・・・。ああ、でもファニー・フェイスになれてよかったなあ、という歌。
・I Married A Martian
タイトル通り(笑)。「奥様は魔女」ならぬ「奥様は火星人」。
・Don't Shoot Me
犀とかカバが、愛妻の待つお家に帰ってくると、あ!、危ない!、ハンターだ!、撃たないで、僕を撃たないで、という歌。
これらの歌が、カッコ良くて突拍子もないメロディと、"音の壁"を思わせる重厚なサウンドと、素っ頓狂なコーラスに乗せて次々と登場します。大推薦の大名盤です。
Spraks Official Site
このサイトでは、過去のプロモーションビデオの抜粋を見ることも出来ます(Video Jukebox)。彼らのセンスがいやでも分かる絶妙なものばかり。DVD化の話が出てからもう5年くらいになりますが、未だにプロモーションビデオ集が出ません・・・・。
見られる映像の中では「This Town Ain't Big Enough For Both Of Us」がたっぷり見られていいです。1974年に出た3枚目のアルバム「キモノ・マイ・ハウス」の1曲目です。
一通り眺めていただくと、彼らの遊びっ振りがおわかりいただけることでしょう。
あと左上の○印にMusic Playerが仕掛けられています。
こちらは回線速度がLow/High選べます。Lowだとかなり音が悪いです。「Tips For Teens」も試聴出来ます。