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recommuni四方山話「のだめカンタービレ」という奇妙なタイトルのマンガが人気らしい。ということを、本屋で、その単行本が平積みになっているを見て思い出した。パソコンの入った重いリュックを背負ったオヤジが少女マンガを買う図なんて、ちょっとヤバいかもしれないが、こういうときはあまり自己を客体化しないにかぎる。単行本の第1巻だけ買った。
やはりタイトルにインパクトがある。「カンタービレ」は音楽用語。「歌うように(なだらかに)演奏しなさい」という意味を持つ。こういうのを「発想標語」と言うらしい。そのなんだかハイソ感にあふれた単語と、「のだめ」という、ボクは尾篭ながら「肥溜め」を連想してしまったが、いかにもダサい響きの単語のマッチングが絶妙で、長ったらしいし耳慣れないのだが、すっと記憶に残ってしまう。
主人公が野田恵という音大の女学生。「のだめぐみ」だから「のだめ」なのだ。そして、「のだめ」を中心に音楽大学に通う若き音楽家たちの生き様を描く、という内容なので、「のだめカンタービレ」というワケだ。
で、さっそく読んでみたが、……うーん、タイトル負けかなー。
変わり者で、モノを片づけられない、お行儀が悪い、と欠陥だらけなんだけど、ホントは可愛くて、実はとてつもない才能を秘めている「のだめ」こと野田恵……こういうのって女の子があこがれちゃう、そして半分は自己投影をしてしまうキャラなんだろうなー。で、テーマとしてクラシック音楽の世界を扱ってるのが、このマンガの斬新なところなんだろうが、「めちゃくちゃでデタラメだけど、うまい」とか「楽譜を見て弾くのが苦手」なのに先輩のプレイを聴いて、「うわー、ほんとに楽譜通り正確なんですねー」と発言したり、連弾していて「勝手に転調するなー」とか、ちょっと現実的にはよく解らない描写がいろいろある。つまりどうも観念的でリアリズムがなく、それが少女マンガにはよくあって、この「のだめカンタービレ」もそういう点で極めて少女マンガっぽくて、だからがっかり。
人気があるのは判るけど、斬新だからではなく、王道だから、だった。
それにしても少女マンガの世界というのも独特だね。普通の男はまず見ないでしょ?それでも昔から綿々とその文化と市場を維持し続けている。ユーザーはほとんど女性、作家も女性ばかり、まさに「女の都」である。他にこんな世界があるだろうか?化粧品とか?メイクさんはけっこう男性もいるからなぁ。
世の中だんだんユニセックスの方向へ進んでいると言われ、そう言えば最近は、電車の中で青年マンガ誌を読んでる女性も多くなったけど、実は女性が、男が好むようなモノも嗜むようになったと言うか、女性が一方的に男性の世界に進出してきたというだけのことなんじゃないだろうか。
女性だけの世界は依然、確固として存在しているのだ。
2005.04.17
福岡智彦
コメント
私が読んで面白かった音楽マンガで少女といえば、森脇真末味の「おんなのこ物語」(ロックバンドのお話)と山田圭子の「VS バーサス」(クラシックバイオリニストのお話)でしょうか。古典としてもちろん水野英子の「ファイヤー!」は欠かせませんけど。
ポイントは、「どこにリアルを感じるか?」という点かも知れませんね。私は読んで感じる感情がリアルならそれで満足出来てしまうようです。
お勧めの3作はどれも初耳です。ちょっといってみるかなー(^^;
「どこにリアルを感じるか?」ねー。
ま、要は、パターンがいっしょなんですね。
でも、定型的ということ自体はどっちかというと好きで、小津モノとか、トラさんとか、もうまたこのパターンできてくれた、みたいな。パターンしだいなのかな。少女マンガのここに書いたようなパターンは好きじゃないのかも。
ただ復刊が決定していますので、もしかしたら今年あたり再発されるかも知れません。
http://www
男たちが果敢に飛びこんでいった時代ですよ。
それによる相互作用も起こったりして、
おもしろい時代だったです。
なんか、あの時代がなかったかのように、
また少女マンガが閉じて見えます。
80年代に起こった改革は、なぜか立ち消えてしまった
ものが多いというのが、今思う印象です。
「おんなのこ物語」は名作ですね。
PLAYER SIDEからすると笑っちゃうくらいリアル。
こげぱんってキャラの作者の恋人は絶対ミュージシャンか
なんかだろうって以前想像してましたが、友人に気位高い
けどお茶目なつもりの発言繰り返す音楽君がいそうだな。
プチ職人(NotYet玄人ButNot素人)が受けてる世代には
意外にリアルに思えるんじゃないかなぁ、なんて..。
ちなみに、3巻くらいからけっこうおもしろくなりますよ。