a person powered by ototoy blog
MAL Antenna - recommuni version2004/11 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 | ||||
2004/12 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
「ポピュラー音楽を作る」ジェイソン・トインビー(みすず書房)という本を買った。学者じゃないからあくまで趣味。
アーティストの自伝やバイオ本を読むのは楽しいものだが、同時に「音楽業界ってどうなってるの?」みたいな話も興味深い。レコメンド書いてると「これも廃盤or入手困難かよ」とか「しかしなんでこのアーティスト売れないかね〜」とかいろいろ思ってしまうわけで、そうするとついつい何か説明がつかないもんだろうか、と思ってしまうんですな。
音楽学とか、ポピュラー音楽研究とかも面白いですよね。特に個人的にはポピュラー音楽と、クラシックに代表される芸術音楽と、民族音楽・伝承音楽は別のもののような気がするし、自分はなぜかポピュラーばっかり聴いてるし。で時々「しかし自分、どうしてこんなに音楽にカネ使うかね?」と自問しちゃう時もあるわけで、そうするとついこういう本に手が伸びちゃうんですね。
この本が面白そうなのは、商品を作るための業界において、アーティストの創造性ってどこでどう発揮されていると言えるのか?、というテーマがあるところ。反対に言えば、ポピュラー音楽の業界で、売れ方に関して無頓着なまま作品を作れる人がいるか?、ってことでもあるわけで。
すでにポピュラー音楽を山のように買い込んでいる自分がこういうことを考えるのは、一種自虐的な面白さがあるみたいです。
ドイツ出身のニューウェーブバンド、コワルスキー。1stアルバムでは全員が炭坑夫の格好で写っていたジャケットが印象的でした。アルバムも、ここでご紹介する12インチシングルもプロデュースは有名なコニー・プランクです。でも個人的に、シングルの「Workers」はサイコーだと思いますが、アルバムは面白く感じませんでした。今また聴けば少し感想が変わるかも知れませんが・・・。でも「Workers」には絶対叶わないだろうなあ、とも思うのです。
それくらい、この「Workers」は素晴らしい! ダンサブルで重厚なビート、軋みとも叫びとも聞こえるようなノイジーなサウンドがビートの隙間を飛び回り、男達の力強い掛け声・歌声が、否が応でもこちらの気分を高揚させます。
ダンサブルでありつつアヴァンギャルド感覚を残したノイズとのミクスチュアという点では、ちょっとアンビシャス・ラバーズなどにも通じるものがあるでしょうか。私個人はコワルスキーの「Workers」とアンビシャス・ラバーズの「Copy Me」を連続して聴いてることが多いです(笑)。同じレベルの名曲だな〜、と勝手に評価してます。
1979年発売のレコードです。おそらく同時期に、NHK−みんなの歌で「オランガタン」は放送されていたはずです。
ご多分に漏れず私も、みんなの歌で見て好きになって、後にレコードを手に入れたのでした。川の両側で、赤いサルと青いサルがお互いを気にしながらも「向こうは色が違う!」といって反目しあっていました。ある日川があふれて2つの岸は一緒になり、世界は紫色に変わってひとつになった、という歌です。アニメーションも良かったなあ。
惣領泰則という人のことは、この曲以降気に留めるようになって何枚かレコードも買っているのですが、未だに詳しくは知りません。ロックとニューミュージックとシティ・ポップの融合みたいな音楽に随分早くから取り組んでいた方であるという印象があります。このあたり、詳しい方いらっしゃったら情報下さい(笑)。レコメンドなのに無責任ですみません。
中学生くらいで聴いて気に入って、高校の頃レコードを手に入れて、今聴いてもやっぱり良い曲です。特にコーラスが素晴らしく印象的。一度聴いたら絶対忘れないでしょう。
みんなの歌のCDなんかにもこの曲は入ってるんじゃないでしょうか。アップロードしたジャケット写真は「オランガタン」を含むジム・ロックスのオリジナルアルバム、「ジャングル・シティ」のものです。
1975年、28歳の時にオーバードースで亡くなったアシッド・フォークの巨匠ティム・バックリィの評価は、80年代後半以降上がる一方のように見える。未発表音源を含むベスト盤やライブ音源が今に至るまでいくつもリリースされてきている。
セルフ・プロデュースにより1970年11月に発表された6枚目のアルバム「Starsailor」は自身も最高傑作と認める作品だったが、「Happy Sad」「Lorca」で聴かれたようなフリーキーな曲と演奏というアプローチが最高潮に達したこのレコードは商業的には完全な失敗だったという。
多くの人が「Starsailorが最高」と語るにも関わらず、なぜかこの1枚はティム・バックリィのカタログ中もっとも入手困難なものになってしまっている。CD再発も一度だけしか行われていないようだ。
オープニングを飾る「Come Here Woman」を聴くと、これが如何に極端な内容の音楽であるかよく分かる。ジャケット写真の笑顔が全アルバム中でも一番親しげで、長大な曲も含まれていないのに、収められた音楽は、個を突き詰めた、狂気と紙一重とも思える凄まじいものだ。「Moulin Rouge」や「Song To The Siren」といった美しいナンバーと「Come Here Woman」「Starsailor/The Healing Festival」といった重厚でフリーキーな曲が混在する構成も、「やりたいようにやるだけ」という意志の現れなのだろうか。
コメント