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ジェントル・ジャイアントは1970年に1stアルバムをリリースした、イギリスのプログレッシブロックグループです。プログレファンの間では時に「偉大なるB級バンド」と呼ばれることがあります。これはセールスの面からは決してビッグネームとは言えなかったからです。しかし時が経つにつれ、全く古びないその音楽は以前にも増して高く評価されるようになってきているのではないかとも思います。
私にとって、このバンドは「楽聖」と呼ぶ以外にどうしようもない存在です。もう4半世紀に渡って聴き続けていますが、未だに全く飽きるということがありません。もう数百回聴いた曲でも、未だに聴く度に新しい発見があります。まさにスルメのような音楽!
60年代からビートグループで活動していたシャルマン3兄弟は、ある時売れるための音楽を作るのに飽き飽きし、新しい領域を開拓することを目指します。そこへ参加したのが、イギリスの音楽院で過去10年の間に唯一作曲で博士号を取ったというケリー・ミネア。そしてギタリスト募集オーディションで選ばれたのが、それまでジャズやブルースをやってきて、違った方向性を探していたゲイリー・グリーン。スタジオミュージシャンのドラマーを加えレコードデビューを飾ります。
2ndアルバムのライナーノーツに書かれた言葉は、当時彼らがいかに大いなる野心を抱いていたかを如実に表していると言えるでしょう。"It is our goal to expand the frontiers of contemporary music at the risk of being very unpopular." 極めてアンチポピュラーになる危険を冒したとしても、現代の音楽の最前線を拡げることがぼくらの目標です−−−これ程の決意を持ってロックミュージックに挑み続けたバンドは稀でしょう。
彼らの偉大だった点は、古楽・クラシック・現代音楽・ジャズなどの要素を思い切りミックスしながらも、出来上がった音楽がロックとしての躍動感に満ちあふれていたことでしょう。メロディ、ハーモニー、リズムの全ての面で冒険を繰り広げつつも、それでいてポップ感覚とダイナミズムを持った素晴らしい曲を数多く残しました。
ここにご紹介するのは、1973年にリリースされた5枚目のアルバム「In A Glass House」のオープニング曲、「The Runaway」です。ガラスの割れるSE音がそのままリズムを生み出し、そこへキーボードが、そしてそっとドラムが被さってきます。バンドアンサンブルに突入した途端に「ロックの音なのに全然ロックの曲じゃない」ジェントル・ジャイアントの世界が繰り広げられます。
曲の構成もリズムも複雑なので、10回くらい聴かないとよく分からなかったりしますし(笑)、一緒に歌おうと思うと50回くらいは聴かないとついていけませんが、何度聴いても飽きないです、きっと。
Gentle Giant Home Page by Dan Barrett
目の前にジュークボックスがあるとしたら、やっぱりこの曲は入っていて欲しいなあ。ジグソーの「スカイ・ハイ」とかアバの「ダンシング・クイーン」とかと並んで、コインを入れて聴けるジュークボックスの思い出には「ソウル・ドラキュラ」が欠かせませんね(笑)。名曲です。
70年代中盤から後半に掛けて、ディスコブームというものがありました。ソウルブームも一緒くただったような気がしますが、なにぶん自覚的に音楽を聴き始める前だったので定かではありません。山口百恵のヒット曲の断片を繋げた「ソウルこれっきりですか」なんてのもあったように記憶していますが、こんなののおかげで、「ソウル」ってどういう音楽なのか正しく把握するのが凄く遅くなったような気がします。
「サタデー・ナイト・フィーバー」よりちょっと前ですね。しかし、本当にこの曲を掛けてフロアで踊っていたのか、80〜90年代のディスコミュージックからはなかなか想像しにくいものがあります。
しかし、ワンアンドオンリーな曲ですよねぇ。この後「ソウル・フランケンシュタイン」とかとにかく一杯同じような路線のタイトルの曲が出たようですが、「ドラキュラ」が一番魅惑的で、怪しくて、チープでいながらエロティックで昂揚感に満ちあふれているように思います。
女性コーラスの「ほぉうぇうぇ ほぉうぇうぇ ほぉうぇうぇ ふぉうぉうぉおぉ〜〜〜〜」という印象的な音とメロディ、心の底から怪奇映画の主役になりきった男の「Soul......Dracula....AH Ha Ha Ha Ha.....」というナレーション、どちらも一度聴いたら忘れられない強烈なインパクトがありますね〜。
私の年代にとってはとっても有名な曲なのですが、今はどのくらい知られているのでしょうか?
しかし、演奏しているホット・ブラッドって何者なんでしょう(笑)?
曲を好きになってから、30年経った今日、初めてレコードを見つけました。なんと、300円でした・・・・。
私の音楽遍歴は、映画の主題歌から始まったのでした。小学生の頃ですね。家にあったラジカセを使って、TVで映画をやるたびに、取りあえず何でも録音してみて、気に入った曲があったら残す、ということをやっていました。小学生の私のお気に入りは、「大脱走のテーマ」「ベンのテーマ」そして「ボルサリーノ」でした。
映画のオープニングに掛かる曲は、モノラルのカセットで何度も繰り返し聴いたものでした。どうしてあんなに惹かれたんでしょうね。確かに印象的なメロディではあります。けれど、ピアノの響きがとても好きでした。
思えば、その頃から好きだったのに、このサントラ盤LPを手にしたのは今日が初めてだったような気がします。うーん、確かに意識して探したことは無かったのですけれど・・・。今日たまたま見つけて本当に久しぶりに聴いてみて、ああ、そうだったのか、と思いました。これ、ホンキートンクピアノが全編にフィーチャーされていたんですね! なるほど、独特な音に聞こえた訳です。楽しげで、物悲しげで、夢見る雰囲気にあふれたこのテーマ、やっぱりいいなあ。
しかも、どうやらアルバム全体に、ホンキートンクピアノが使われているらしいです。とても素敵なレコードを手に入れてしまったようです。うふふふふ。
「ボルサリーノ」は、ジャン・ポール・ベルモントとアラン・ドロンが共演したギャング映画です。2人のちんぴらやくざが成り上がっていくストーリーだったような記憶が・・・。すでにオープニングの雰囲気と、ラストしか覚えていません。ああ、また見たいな!
怒る人もいるかも知れないので最初に開き直っておくと、私はジュリー・ブラウン、好きです(笑)。
この人はレコードも出してますけど、元はコメディエンヌのような、バラエティ番組の出演者のような感じの人なんでしょうかねえ。80年代後半のMTVで、「Just Say Julie」というコーナーを持っていたことがありました。当時のMTVではこれだけが面白かった(笑)。有名タレントをコケにしまくった、過激なブラックジョークっぽい寸劇をやっていましたね〜。悪趣味過ぎて嫌いだった人も多いだろうな〜(笑)。ぼくは好きでした(笑)。
80年代末にRhinoから出ていたビデオで、「Bizzare Music Television」というのがありました。要するに、ヘンなMTVばっかり集めたコンピレーションなんですけどね。このビデオの2曲目に入っていたのが、ジュリー・ブラウンの「Homecming Queen's Got A Gun」でした。そうなんです。ビデオクリップがあるんですよ、この曲(笑)。
同窓会パーティーのクイーンに選ばれた優等生の女の子が、ステージに立った後、突然ブラジャーの中に隠していた38口径銃を取り出して、そこら中撃ちまくって一杯人が死ぬ、という歌です(笑)。それを現場で見ていた女性の一人が物語る、という構成なんですが、それがにわか突撃レポーター風なんですね。合間合間にギャグ飛ばすし(笑)。50年代オールディーズ風に始まって、拳銃音と共にロック調に。チアリーダーは撃たれるわ、先生は撃たれるわ。SWATチームが来て拡声器で説得を掛けるもクイーンは耳を貸さず。威嚇射撃のはずがかすってしまい、クイーンはアクロバティックに高い場所から転落。いまわの際に「わたしが・・・やったのは・・・ジョニーのため・・・」と言い残すんですが、え、誰?、ジョニーって誰よ?、と全然分からないまま終わっちゃうという・・・(笑)。
ビデオより後に12インチシングルを見つけたのですが、クレジットを見ると82年か83年のリリースですし、マイナーレーベルっぽいし、一体ビデオはいつ作られたのでしょうねえ・・・。向こうでも一種カルトな曲なのでしょうか。
ジュリー・ブラウンは87年くらいにSireレーベルからアルバムも出しています。「Earth Girls Are Easy」という映画にも出ていたり。あとビデオ丸々一本マドンナのブラックなパロディ、「Medusa」というのを出してたりしました。最近の消息は把握していません。
最初にも書きましたけど、私ジュリー・ブラウン好きなんです。
この曲も、一度聴いたら忘れられなくて、ついサビを口ずさんじゃいますよ(笑)。ムチャクチャな歌ですけど(笑)。
曲自体がどうこうというより、まあ記念品といいますか、思い出の一曲といいますか・・・(笑)。
IBMがパソコン用に開発していた、OS/2というOSソフトがあります。87年に最初のバージョンがリリースされました。最初はMicrosoftと一緒に開発していたのですがバージョン1のリリース後MSが離脱。離脱後のMSはWindows3.0をリリースします。
一方残されたIBMは独自にOS/2の開発を継続しました。2.1というバージョンの体験版がDOS/Vマガジンに付いたことなどから少数ながら個人ユーザーも獲得、そしてバージョン3リリース時には「OS/2 Warp」という名称になり、TVコマーシャルも作られるなど、拡販に力を入れました。山口智子をキャラクターに起用し、ポスター、チラシ、TVコマーシャル、ノベルティグッズなども作られました。
もうちょっと詳しい歴史に興味のある方は、例えば以下をご参照下さい。
「素晴らしきかなOS/2」の世界
http://www
Warpがリリースされる前の94年、IBMがOS/2キャンペーンソングとして採用したのがMatrixというグループの「Anything You Want」という曲でした。当時は秋葉原のLaox The Computer館などでも掛かっていたことがあります。
Matrix(メイトリックス)は日向大介、明石昭夫によるプロデューサー/アーティストユニットだそうです。Sun & Moon Recordsというレーベルの第一弾としてアルバム「メイトリックス」を95年に発売しています。ということは、このキャンペーンソングのリリースの方が先だったのですね。このあたりの事情までは分かりませんが・・・。
アップしてあるジャケットは、キャンペーン用非売品の8cmシングルです。裏ジャケには山口智子も写っていまして、その顔の部分をクローズアップしてみました。ジャケット全体の表裏もアップしてありますので、画像編集画面でご覧下さい。CD番号が「IBM 1001」なのがぐっと来ますね(笑)。
はっきり言って、OS/2なんて知らないよ〜、コンピュータのOSなんてこだわらないよ〜、という方にとってはなんの価値も無いかも知れませんねえ。でも探している方もいらっしゃるかな、と(笑)。
「Anything You Want・・・」という女性の声が、ダンサブルながらちょっとミステリアスなエレクトリックサウンドに乗って繰り返されます。悪くない、軽いトランスみたいな感じの曲です。
ブリティッシュ異色フォークグループのコウマスは、Dawnレーベルに1枚、Virginレーベルに1枚のアルバムを残して、その後消息不明です。どちらもブリティッシュ・ロック、フォークの傑作として知られています。
1970年にリリースされた1stアルバム「First Utterance」(邦題:「魂の叫び」)は一部では"神経症ロック"との異名で呼ばれる、かなり独特な音楽でした。ブリティッシュ・ロック界でも似たものがない、緊迫感と狂気じみた激情のフォークロックです。こちらはブート再発も含め、何度も再発されて来ています。その後72年にグループは一度解散してしまいます。
73年に再結成されたコウマスは、Virginレーベルから2ndアルバムをリリースしました。それが今回ご紹介する「To Kepp From Crying」です。こちらは1stに較べるとずっとポップで耳あたりが良くなっています。楽曲はバラエティに富み、結果的には神経質でありつつリラックスもした、宝石箱をひっくり返したような極上のポップアルバムとなったのでした。
1曲として捨て曲が無く、途中に挟まれる音響作品のようなインストルメンタルも含めて、冒頭から終わりまで、全体が見事にまとめられたレコードです。ですので1曲を切り出すのは難しいのですが、美しさと叙情性と危うさが程良くバランスした「Children Of The Universe」をまずは聴いてみて下さい。
ボーカルのロジャー・ウットンは、ややしわがれた声質ながら、男性としてはかなり高い声を持っています。女性ボーカルのボビー・ワトソンは、ちょっとケイト・ブッシュを思わせる感じのやはり高い声。この男女2人が、高音部低音部を時に入れ替わりながら聴かせてくれるハーモニーは素晴らしく、きらめく星空のようでありつつも同時に夢、時に悪夢を連想させる不思議な雰囲気を作り上げています。
もうこのレコードを入手してから20年あまりが経ちました。ずっと折に触れ聴き返していますが未だに飽きるということがありません。全てが見事で、控えめでありながら個性的。傑作です。
日本では80年にLPで、80年代末にCD化されたことがあります。それ以外世界中どこからも再発されていないため、入手困難になってしまっています。イギリスのロック、プログレ、ポップ、フォークが好きな方ならぜひ聴いていただきたい1枚です。
許諾が下りたらすぐに全曲アップしたいところですが、1分あまりの音響みたいな曲だけ単独で買っても意味無いですね(笑)。アルバム単位の購入機能が切実に欲しいレコードです。
2005.06.28 追記
英キャッスルより「Song to Comus」という2枚組が発売されました。
http://www
これは1stアルバム「First Utterance」(1971) 、2ndアルバム「To Keep From Crying」(1974)に加え、シングル曲も収録したComusの音源コンプリート盤です。
背筋が凍りつく。戦慄の一曲である。
シャンソン歌手としては日本でも有名なバルバラ。日本でも随分レコードが発売されたバルバラ。1997年没。2004年の現在、Amazon.co.jpでもベスト盤1枚しかカタログに残っていない。収められているのは全盛期のヒット曲のみ。バルバラ50歳の頃にリリースされたこのアルバムは、未だCD化されていない。
ベストに収められた代表曲「黒い鷲」「黒い太陽」は確かに名曲だ。翳りを多分に含みつつも伸びやかな歌声が美しい。バルバラ全盛期の歌唱に違いない。一方81年リリースの「Seule」は、老いを迎え始めた芸術家の魂の呻きを感じずにはいられない、恐ろしく孤独で厳しい音楽である。
アルバム冒頭の「Seule」(邦題:夜のように)の寒さ、厳しさ、冷たさをどう表現すればいいのだろうか。ブリジット・フォンテーヌが「ラジオのように」で「世界は寒い(Il fait froid dans le monde)」と歌った時、確かに私は寒気を感じた。それが肌寒さだったとするなら、「Seule」から伝わってくるのは心臓が凍るような冷たさだ。
幽幻なシンセサイザーの響きの上に、囁くように、呻くように、呟くように歌われるこの曲は、バルバラ後期を代表するだろう絶唱だと私は思う。このような凄まじい音盤を埋もれさせておいてはいけないだろうに。
アヴァンギャルド・ポップというかなんというか、ちょっと不思議なレコード。日本盤CDで解説を書いている伊藤なつみさんによれば、担当ディレクター氏からは「ブリティッシュ・トラッド・フォークを基盤にしたグループ」と聞かされていたので、実際の音を聴いてかなり困惑したらしく「不可解、不可解」とコメントされています。
ジョー・ボイドが社長を務めるハンニバルレコードと契約したあたりで、トラッド/フォークなのかなと思わせるんですが、聴いてみるとちょっとプログレっぽい部分も感じられるのですよ。でも全体としては奇妙なポップアルバムになってます。
「ホイッスル・ソング」はアルバムのオープニングチューンで、キーボードとホイッスルをフィーチャーした元気な曲。なんといっても印象に残るのは歌です。高い声の女性ボーカルで跳ね回るようなメロディに乗せて早口で歌われるこの曲、わーなんだこりゃ〜と目眩がするような感じです。チャクラの「いとほに」で小川美潮の歌聴いてなんだこりゃーと思ったのに近いかも。
アルバム全体としては決して大傑作ではないような気がしますが、「ホイッスル・ソング」はインパクト大です。この曲持っているためだけでもレコード買う気になりましたもの。どこかで見かけたら、ぜひ試しに聴いてみて下さい。
あ、許諾が取れれば、もちろんここからダウンロードして下さいね(笑)。
ぐええ、またかよ!
今年の夏は、自宅PCのディスクが連続して飛んで、復旧作業をした途端にまたパーテーションテーブルが飛んで、こちらのディスクが直ると別のが、って感じで約2ヶ月あまり、修理ばかりして過ごしていたのだが・・・。
またもいきなり1台がクラッシュしかかってる・・・。160Gのディスクが死ぬと、コピー&復旧が出来ても数日がかりになってしまう。
もしかしたら、数日間レコメンド上げられないかも・・・(;_;)。
グランド・ファンクと言えば、60年代末から70年代半ばにかけて一世を風靡したアメリカン・ハード・ロックバンドですね。初期が好きな方なら「ハートブレーカー」とか「孤独の叫び」を代表曲と呼ぶでしょう。中期以降なら「ロコモーション」や「アメリカン・バンド」でしょうか。
1976年に本アルバム「good singin' good playin'」をリリースした後、グランド・ファンクは解散してしまいます。1stアルバムから始まり、なんと11枚連続でゴールドディスクを達成していた彼らの記録は、このアルバムのセールス不調によりストップしてしまったのでした。
そんなこともあってか、グランド・ファンクは全部集める!、というファン以外の方にとっては馴染みの薄いアルバムではないかと思います。もちろん当時は日本盤も発売されていました。邦題は「熱い激突」。そして、この一般には今ひとつ地味な印象のあるアルバムを実際に購入したファンだけが、その内容の素晴らしさを知っていたのでした。
ロック界きっての個性的仕事人ミュージシャン、フランク・ザッパがプロデュースしたこのアルバムは、今ではグランド・ファンクのレコードの最高作とも言われるようになりました。長らく廃盤となっていましたが、1999年に未発表曲1曲を加えてリマスター再発されています。
ライナーに記述がありますが、プロデュースを依頼されたザッパは実際メンバーに会ってみて、グランド・ファンクのメンバーも演奏も大変気に入ったのですね。演奏はスゴい、歌もいい、とっても素敵なメンバーだ、って。現代音楽とロックのミクスチュアに取り組み続けていたザッパですが、グランド・ファンクみたいなバンドをバカにするようなスノッブな連中は大嫌いだったとのこと。
さて、アルバム自体の説明が長くなりましたが、その中からアルバムの2曲目、「can you do it」を今日はお勧めします。
グランド・ファンクは他人の曲をカバーするのが実に巧みで、初期の「孤独の叫び」、トラフィックのカバー「フィーリン・オールライト」、リトル・エヴァのハードロック風カバー「ロコモーション」など、完全に自分たちのテイストに仕立て上げていますね。
「can you do it」も元は1964年に出たThe Contoursの曲のカバーのようですが、とてもモータウン系の曲が原曲とは思えません(笑)。出だしから一気に爆発して、血潮がたぎる歌声と畳みかけるコーラス、ドラム、キーボード、ベース、ギターが一体となって、正に邦題通りの"熱い"演奏を繰り広げます。
いや、ホントこの曲、聴くと途端にコーフンするんですよ(笑)。
グランド・ファンク全曲中でも、もっともカンフル剤度が高い1曲だと思います。お試しあれ!
仙波清彦率いるはにわは、その編成によって「はにわオールスターズ」「はにわちゃん」「はにわちゃんバンド」「はにわ隊」など多くの名前を持っている。未だ日本でも唯一の"邦楽フュージョンバンド"として孤高の存在であると言えよう。
純邦楽の間合いを取り入れ、そこにロックやらジャズ・フュージョンの要素を注ぎ込み、芸達者なメンバーが超絶アンサンブルを繰り広げながらもたいていの歌はかなりバカバカしいという・・・。汗水たらしたお馬鹿が感動を呼ぶのである。
「めだか」はもともとチャクラの2ndアルバム「さてこそ」に収録されていたナンバーだが、チャクラの板倉文、小川美潮もはにわに流れ込んでいることからか、「めだか」は、はにわの重要なレパートリーになった。
ここにご紹介するのは、1984年1月2日にNHK FMで放送された、新春スペシャルのスタジオライブ版である。邦楽楽器が非常に良く聞こえる上にダイナミズムあふれる演奏で、スタジオテイクとは比べものにならないいい出来だ。
この時の放送では全7曲が演奏された。
1.こぶしの怠り
2.寿司屋のケンさん
3.カタピラの花
4.墨田川大惨事
5.オレにかまわず行け
6.明るいテレンコ娘
7.めだか
特筆すべきは、すべてメインボーカルが小川美潮だということ。
美潮版「カタピラの花」は私もこれしか持っていない。
Pere Ubuというグループには特別に思い入れがあるので、なかなかレコメンドする曲を選ぶのが難しい。活動時期やアルバムによってかなり音は変化しており、それぞれの時期で別のバンドだと言ってもいいくらい印象は異なる。
結成は1975年に遡る。以来幾度ものメンバーチェンジあり、活動休止ありなどの様々を経て現在も活動中。
下記のサイトで、バイオグラフィーやディスコグラフィーが参照できる。
ubu projectx
さて、その上でAmazonあたりで検索していただくと分かるのだが、88年から93年までフォンタナレーベルからリリースされていた音源が現在全滅している。90年前後には、2枚ほど日本盤も発売されたことがあり、当時は初期音源がかなり入手困難な状態だった。一端はクリサリス時代の音源がCD化され、大部分のカタログが輸入盤店に揃ったり、初期音源のBOXセットが発売されたり、ということもあったのだが。
フォンタナ時代のUbuは、びっくりするほどポップな感覚をまとった曲をリリースしている。88年の「The Tenement Year」は"Return Of Avangarage"というステッカーが示していたように、かなりノイジーな面を多く含んだアルバムだったが、続く「Clooudland」「Worlds In Collision」はファンもびっくりのポップな曲が詰まっていた。もっともポップといっても、普通のポップスファンがうっかり聴いたらあっけにとられるだろう素っ頓狂な場面が多々あるのだけれど。続く「Story of My Life」では再び重厚な味わいを増していくことになる。
そんなこんなで、89年にリリースされた「Cloudland」のオープニングナンバー、「Breath」を今日はご紹介しよう。軽く聴き流している分には、多少変な歌い方をしているにせよ明るく爽やかな曲に思える。けれどじっくり耳を澄ませば、シンセサイザーは最初から最後まで呻くような引きつるような音響を放ち続けているし、ギターの音色はガレージっぽいし、ボーカルもころころ表情を変えつつ相変わらずのデビッド・トーマス節なのが分かる。
この曲は私の愛聴曲で、ちょっと落ち込んだ気分の時などに、妙に心の慰めになってくれている。
ただUbuの他の時期とはかなりかけ離れた音なので、Ubuを知らない方が「Breath」を聴いてから初期を聴くと、ちょっとたまげることになるかも知れない。
ジャケットは「Breath」の12インチシングル。「Breath」の他にアルバム未収録曲1曲とライブ音源2曲を収録している。
Ubuのシングルや12インチにはアルバム未収録音源が多いので、配信許諾が降りたら(ついでに聴きたいという方がおられればだが)徐々にアップロードしていきたい。
昨日「うねりが見える?」と書いたばかりだが、どうも本当に見えているような気がする・・・・。
レコメンドを書けばメッセージが飛び交い、雑談はゆるゆる続き、友人は来たりて、その上新たな交錯の前兆が押し寄せて来ている。
今月前半の絶不調も、それらと同期を取るように回復に向かっている。
ふしぎふしぎ。
1984年、FM東京で放送されたと思われる、「はにわちゃん&はにわオールスターズ」のライブから。この、タイトル見ただけで笑っちゃう曲、はにわのスタジオ盤には収録されてないです。
もちろん歌っているのは小川美潮! 絶好調です。
スゲーカッコイイ<−>へろへろへろをまぜこぜにしたドラムス、飄々と鳴り響く横笛、そして元気&脳天気な美潮嬢の歌の合間に、坂田明の即興?ワケワカな合いの手が入ります。
歌詞も最高です。
あー!全てのはにわファンと共有したい!!!!!
なんとかしてくれ〜!!!!
艾敬(アイ・ジン)という中国の歌手をご存じでしょうか? 香港返還を数年後に控えた1993年に、「我的1997(私の1997)」という曲でセンセーショナルに登場。日本へも何度か来ていて、雑誌のグラビアに載ったことも。来日コンサートは2〜3回。アルバムは4枚目までが日本でも発売されました。
ここにご紹介するのは、2003年にリリースされた5枚目のアルバム、現時点での最新作です。日本盤は残念ながらまだ発売されていないようです。
「水牛66」はアルバムの冒頭を飾る1曲。現在流通している大陸盤には3曲のビデオクリップを収録したVCDがついていて、この曲のビデオも存在します。
もともと艾敬の曲は、歌こそ中国語で歌われていますけれど、十分に欧米のロックなども知った上で作られているようです。「水牛66」はバンドサウンド自体はアメリカのフォークロック風ですが、歌は中国語ですしメロディ感覚も中国、でも全体としての印象はアメリカでも中国でもない、爽やかな哀愁に満ちた艾敬ならではのもの。
私はアジアンポップス全般には全く疎いです。ただ、艾敬がとっても好きなだけ。人からもらったチケットで日比谷の野音へ加藤登紀子のコンサートに行ったら、ちょうど艾敬がゲスト出演して、その歌う姿を見て一発でファンになりました。1stアルバムが、まだ小さなレーベルで輸入盤に解説を付けて売られていた頃のことです。
この最新作は実に素晴らしい出来なので、チャイニーズ・ポップスなんて聴いたこと無い、という方にも是非聴いて欲しいです。ジャケット写真には、付属ブックレットから何種類かの写真を挙げておきましたので、キュートな艾敬の姿も見てやって下さい(笑)。画像編集画面に行くと見られます。
艾敬オフィシャルサイト
一部は英語ですが、中国語が多く読めない部分多し・・・
★このアルバムが通販で買えるところ
YesAsia.com
http://global
オリエンタル・ムーン
http://www
多分他にもあるのでしょうけれど、すみません、私が知らないだけです、きっと。
先日、ちょっと動きがなくて寂しいね、と書いた途端に、何かうねりが生じてきたような気がする。
久々に招待した友人が参加してくれたり、旧知の方がいらっしゃるのを発見したり。雑談グループがちょっと盛り上がっていたり。レコメンドを見て、メッセージをやり取りしてみたり。
しかしレコミュニ人口が少ない今でもこの程度の動きは出てくるんだから、参加者が増えてきたらものすごい爆発が起こるのかも知れない。その頃には、きっとレコメンド読み切れない〜、というウレシイ悲鳴を上げることになるんだろうなあ。
谷山浩子さんと言えば若干15歳でデビューした天才少女シンガーソングライターです。作品も沢山ありますし多くのファンがおられますよね。
ここでご紹介するのは、85年にシングルで発売された「ブルーブルーブルー」という曲ですが、これは谷山浩子にしてはかなり珍しく、アップテンポでちょっとハードロック調の曲です。私はとっても気に入っていて大好きなんですが、聞くところによるとファンの間では非常に評判が悪く、アルバム収録時にはおだやかなアレンジのものに変えられたとか。
この話は友人から聞いたものなので、自分では真偽を確認し切れていないのですが・・・・。
ところで、谷山さんって、とっても日本語の発音が美しいんですよね。このアップテンポの曲をさらさらと歌い上げつつ、全ての発音が美しい、というのは本当に素晴らしいと何度聴いても思います。
この曲はドライブ中なんかに聴くと、かなり気持ちいいですよ。
Kentaroさんのレコメンドには定期的にチェック入れさせていただいているのですが、ジャケットからは全然引っかかりのなかったのがこのSMOOSH。あ、試聴できるところあるんだ、と1曲目を30秒聴いた直後にCDオーダーしちゃいました。こういう恐るべき曲者の場合、アルバム単位で聴いてみないと結局判断できないゾ、という予感がしました。
って、あー、これじゃ全然ダウンロードする人が生まれなくなってしまうではないか!(笑)。
もっとShaggsみたいかと予想しましたが、可愛くて上手そうなのでびっくり。キュート&ちょっぴりストレンジ? うん、それってポップの王道じゃん!
なにやらよさげです。
オープン直後の最初の波は去り、平穏とも閑散とも見える波がレコミュニにやってきた。ような気がした。
しかし反動は必ず起こるのだった。
ありそうでなかった「雑談」グループがオープンした。
http://recommuni
アーティスト単位とか作品単位のグループとはまた違った交流が起こりそうな予感がする。
自分でもちょっと思いついたことがあってグループを作ってみた。
「レコメンド・テーマパーク」
http://recommuni
こちらはお題に沿ってレコメンドする曲を探してみようという企画。
きっとまだまだ遊び方はいくらでも生まれそうだなあ。
えいやっ、とダウンロードして聴いてみました。
感動しました。
深いです。
霧雨の中、傘の下から窓の灯りを見つめているかのようなしっとりとした雰囲気。味わい深い歌詞。優しくもミステリアスな歌声。
くじらってちょっとしか持ってなくて、おまけにあまり聴いていなかったのですが、それではいかん、と思い直しました。密やかな曲ですが、私をそう改心させる力を持っていたのです。
民族音楽聴き始めの頃に買ってエライ衝撃を受けた1枚です。特に冒頭のこの曲! これは本当にスゴイ!
まず驚いたのは、アンサンブルによる合奏が、生き物みたいにうねっていること。リズムが緩急自在に変化し、まるで音楽自体が伸び縮みするようです。そして耳にも止まらぬ超絶のパーカッションソロ! コーフン、コーフンの連続なのでした。
サイン・ワインという楽器を中心とした演奏なんですが、楽器の名前を紹介しても全然分からないので、以下ライナーから抜粋します。
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●サイン・ワインとは
円形に組まれた木枠の中に、19個から23個ぐらいの調律された太鼓が、上下を紐で固定されて並べられているもの。奏者は円の中心に座り、両手で太鼓を目にも止まらぬ速さで演奏する。粘土のような糊状のものを鼓面につけて調律するので、乾いてくるとすぐに音程が変わってしまうというデリケートな楽器。
●サイン・ワイン・オーケストラとは
サイン・ワインにチー・ワイン(ジャケット写真に写っているのがそれです)、モーン・サイン(裏ジャケの写真を見ると、トランクを開いた中に大きさの違う銅鑼のようなものが、紐で吊ってあるような感じに見えます)、ネー(オーボエ系の縦笛)などの楽器が加わった合奏アンサンブル。
●序曲「パナマ・ダイダン」
芸術音楽として、録音の頃に作曲された曲。ンガバットNgabat調という旋法に基づいた2拍子の曲。<デイダン>とは<対話>という意味で、ここではオーケストラ全体の指揮の役割も果たすサイン・ワインとネーが、会話を交わしているような形となっていて、素晴らしく迫力のある構成である。
●奏者について
サイン・ワインを奏するウ・セイン・チッ・ティーは筆者(小泉文夫)も初めて目にする驚くべき名人で、特に最後のカデンツァの独奏には、この世のものとは思われない神技を見ることが出来る。
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バリのガムランもスゴイですが、ビルマのこの曲もスゴイですよ。
あー、ところでこのキングの民族音楽シリーズ、小泉文夫先生が世界各地で録音してきた音源って、権利関係どうなっているんでしょうね(笑)。発売当時から一部では「どうなってるんだ?」、と囁かれていたような気もしますが・・・。この機会に演奏者にも利益還元出来るといいと思うのですが・・・。
レコメンドを書いている内容が非常にとっちらかっているのだけれど、これは我が家の収納状態に大きく左右されている。書こうかと思ったらレコードがすぐに取り出せるとは限らないのである。必然的に、取り出せるところにあるものを物色して、その中から今日のレコメンドを選出することになる。
今日はアニメソングとMAGMAというデタラメな組み合わせになってしまった。購入時期が近かったなどの理由により、数枚隣り合わせで並んでいたのである。仮に我が家に遊びに来ていただいてエサ箱を漁っていただいたなら、やはり一緒に目にされたことだろう。そういう意味ではデタラメでもないのかな。
フランスを代表するプログレッシブバンド、MAGMAの85年リリースシングル。
MAGMAと言えば「重厚長大」で「おどろおどろしく」「狂的な熱狂」というのが看板のようになっている。実際、そちらの方がこのグループの本質のような気もする。84年に「Merci」というなんともポップで軽い、フュージョンバンドがポップソング始めましたという感じのアルバムには当時まったく興味が持てなかった。その後Offeringでの活動を経てMAGMAは再始動するのだが・・・。
このシングルは、そのあまりにも軽い、と思われたアルバムと同時期にリリースされたらしい。A面の「OH OH BABY」はステラ・ヴァンデの美しい声が楽しめるものの、やはりそれほどの曲とは思えない。
B面に納められた「OTIS」は、オーティス・レディングに捧げられた1曲。こちらは往年のMAGMA的エナジーのうねりを感じさせつつも美しく仕上げられた1曲。その後リリースされた81年ボビノライブでは13分に渡って演奏されているから、曲自体は以前から出来ていたのだろう。クリスチアン・ヴァンデのスピリチュアルな美しさを最認識できる1曲。
しかしこのシングルテイクは、どうも「Merci」収録テイクの後ろをカットしたもののような・・・。なぜ盛り上がる部分をカットしてシングルにしたのかよく分からない。
池野恋原作の漫画は、最初は若い二人の初恋を巡るコメディだったのがなぜかどんどん大がかりになっていって、なんと親子4代に渡る大スペクタクルなお話になってしまったという(笑)有名な作品です。TVアニメはさすがに、始めの方の設定に沿って出来た物だったと思います。4世代分に渡って続けたら「サザエさん」より世代が広がったのに(笑)。
それはともかく、80年代アニメの中では好きな主題歌の一つです。特にTV放映版でも歌われていた2番の歌詞は傑作だなあと感心することしきり。この曲ってサンバ風アレンジなんですよね(笑)。全然本編と南米は関係ないのに妙にぴったりはまってます。
80年代に入ると、ほとんどアニメは見なくなりました。ほぼ唯一の例外として、LDボックス買うほどに大好きになっちゃったのが「超力ロボ ガラット」でした。
それまで「ダンバイン」とか「ガリアン」とか、結構シリアスなアニメを作っていた日本サンライズが、なにがどうしたもんだか、個人的には「悟空の大冒険」以来ではないかと思っている大スラップスティックアニメを制作したのでした。たまたま見かけて破天荒なギャグの連続にのけぞりました。
主題歌も凄かったんですよ。曲はいいし、サビのコーラスに被さるチョッパーベースも、なんでこんなスゴイ音がアニメソングに、と驚くほどのものでしたし。調べてみると、のびやかにカッコ良く歌い上げているのは村田有美さんで、曲は笹路正徳さんでした。むむ。村田有美さんって、アルバム1枚しか持ってないんですけどいいですよね〜。
ということで、80年代以降アニメソングで私が最も好きな1曲です。
こういう昔のアニメ主題歌って、当時見ていた人にとってはもの凄く懐かしかったり思い入れがあったりしますけど、無縁な人にはホント無縁でしょうねぇ。
藤子不二雄アニメの主題歌です。もう設定覚えていませんが、どこかジャングルがある国からやってきた少年・黒べえ(どこかの部族の王子か何かだったかなあ? もう全然覚えていないです)
・・・と言うわけで、ネットを探してみたら、情報をまとめてくれているところがありました。
ジャングル黒べえ小辞典
http://www17
ジャケット写真だけ見ていただいてもご想像が付くとおり、このアニメ、現時点ではまず再放送等が出来なくなってしまっています。
まそれはそれとして、この漫画、当時は私の周辺では人気がありましたね。主題歌は今聴いてもなかなかいいです。当時を思い出してアツくなります(笑)。チンドン屋とアフロビートと演歌(というか民謡?)がごった煮になったような「ジャングル黒べえの歌」は70年代アニメソングの中でもいい出来ですよね。こういう組み合わせってアニメソングの世界にしか存在してないでしょ?
もうずっと以前から、私は2つのモードを周期的に行ったり来たりしながら過ごしている。モードとは、音楽モードと読書モード。なぜそういうものがあるのか分からないが、存在することだけは間違いない。
これがどういうものかというと、音楽モードの時というのは、妙にさまざまな曲が心に響き、音楽に対する感受性が高まる。必然的に、新しい音楽を探索したり、古いコレクションの中から新しい発見をしたりすることにエネルギーを注ぐことになる。
読書モードというのは、妙に文章がするすると頭に入り、ちょっとした表現の綾に心を動かされることが増える時期だ。通俗小説以外にノン・フィクションや古典文学等が妙に肌に合うように感じられる。結果芋蔓式に様々な書籍を買い求めたり、積読コレクションを繙くことが増える。
これが3ヶ月前後の周期で、なぜかやってくる。今はどうも読書モードにいるらしい。そのせいか、新刊で出たジョルジュ・サンドの「スピリディオン」などが妙に面白くてしょうがない。
Overture on Hebrew Themes opus 34(http://recommuni
ナレーターが変わるだけでまったく違った作品になるという面もあり大変面白い。ロックの世界では古くはデビッド・ボウイもナレーションを担当したことがある。坂本九=カラヤン盤もなかなか盛り上がっているし、栗原小巻ナレーションという録音もある。
さて、ここにご紹介するのは、アル・ヤンコヴィックによる「ピーターと狼」である。共演者はウェンディ・カーロス。そしてLSIシンフォニック・オーケストラ。
アル・ヤンコヴィックと言えば、マイケル・ジャクソンのパロディ「Eat It」や「Fat」を始めとしてひたすらパロディ音楽をリリースしているとてもひたむきな方である。ではこの"Weird Al"版「ピーターと狼」とは?
プロコフィエフ作曲の作品を、ウェンディ・カーロスが主にマッキントッシュを使ってMIDI演奏しているのをバックに、アル・ヤンコヴィックが朗読を行っているもの(それでLSIフィルハーモニックということになっている)。それなりに原曲に添いながらも当然内容はかなりメチャクチャである。おそらく多数ある「ピーターと狼」演奏の中でも極端な変わり種と言えるだろう。
でもこれ、悪くないです。かなりちゃんと笑えます。
ちなみにB面には「動物の謝肉祭−パート2」が収録されている。登場する動物は、ツチブタ、ハチドリ、カタツムリ、ワニ、アメーバ、ハト、サメ、ゴキブリ、イグアナ、ハゲワシ、ユニコーン、プードル、といった面々。アイディアは素晴らしいが、出来はA面の方が上か。
フランスにおけるプログレッシブ・ロック最初期から活躍する、カトリーヌ・リベイロの3rd、ALPES名義では2作目のアルバム、冒頭のタイトル曲。
パーカッシブなギズモみたいな、Cosmophone、Percuphoneという自作楽器を交えた演奏は、他のユーロプログレを見渡しても似たものがない個性的なものだが、それ以上に一度聴いたら忘れられないのがリベイロの歌声そのものだ。朗々と響く太い歌声と叫びを自在に操りながら繰り広げられる歌は、どうしようもなく心を揺さぶる力強さに満ちている。
私はリベイロの曲はほとんど全部好きだが、「Ame Debout」は特にいい曲だと思う。
60年代中頃にはポップス歌手だったこともあるらしいリベイロは、69年に「Catherine Ribeiro + 2Bis」でロックの世界に登場する。以来おおよそ年1作のペースで重厚で美しく、力強い作品を世に送り出してきている。いわゆるプログレッシブロックの範疇にぴったり当てはまるのは77年の7作目「Le Temps de l'autre」までか。プログレといっても、いわゆるシンフォニック系だけが好きなリスナーには決して受け入れられないだろうタイプの音楽かも知れない。「リベイロはちょっとツライ・・・」と白状する知人も多いから(笑)。
万人向けでないことは間違いない。
しかし一級の作品であることも保証する。
ダウンロードが可能になったものと、まだのものをそれぞれ一覧ですぐ見られるようになったっぽい。特に、自分がレコメンド書いて登録したばかりのものが、すぐに一覧に載っているのが確認出来るようになったっぽい。
実は前からそう? いや、確か違ったはず・・・。
どっちかというと、配信許諾の有無とは別に、今は登録されていく曲の一覧を眺めているのが楽しい。
「あ、先に登録された!」ってこともあるけれど、圧倒的に知らないものの方が多いですね。でとりあえずレコメンド書いている人のプロフィールを見に行って、レコメンド一覧を見て・・・、というのが面白い。
まあ配信許諾が全然降りなかったらレコミュニがつぶれちゃうんでそれも困るけど、今はこつこつレコメンド積み上げの時期かなあ、と思いつつ、日々地道に。
もっともライブを見たかったバンドの一つですね。ああ、あとちょっとだけ早く生まれていれば・・・、とついため息をつきたくなります。
恐るべきテクニシャンが集まって、この上なくバカバカしいことをやっている・・・ようにも見える伝説の本格派コミックロックンロールバンドです。熱いロック魂と照れ隠しのおちゃらけが交錯する曲達は、なかなか一筋縄ではいきません。
「夕方フレンド」はそんな彼らの代表曲の一つ。泣けるほどセンチで、威勢が良くて、おちゃらけていて、でもやっぱり切ない。最初はふざけた曲だなあとしか聞こえないのですが、その内きっと最後の方ではぐっときて涙ぐんでしまうようになる・・・に違いない・・・ような気が・・・。
夕方? 夕方? You gotta? You gotta?
日本ロック全集を作ることがあるならば、この曲は絶対落とせないでしょう。必聴の名曲。
週末はずっと不調。薬を飲み続けている。そのせいか、消化器にダメージを受けているような気がする。
どうしようもないので、ちょっとレコメンドはお休み。
1926年に作曲された「アンテグラル」は、作曲家エドガー・ヴァレーズの代表作として有名です。今では多くの演奏が存在します。ここに取り上げた録音は、決してベストな演奏とは言えないかも知れません。
しかし! このレコード、「EMS401」というレコード番号は、一部の音楽ファンにとっては特別なものです。1950年にヴァレーズ本人の監修によりリリースされた、おそらくヴァレーズ最初の市販レコードの本録音こそが、若き日のフランク・ザッパが出会ったレコードそのものなのです。
録音状態もそれほど良くはありません。しかし、50年代にこうしたレコードが存在しており、若者の耳にどのように響いたのか、思いを馳せるのもまた一興かと。パーカッション主体で、いわゆるメロディやハーモニーがない、そんな音響的な作品を生み出していたヴァレーズの先進性はもっと評価されてもいいと思います。この「アンテグラル」はサイレンの使用で有名です。
演奏は別として、作曲者のポートレートをあしらったジャケットは、今でもヴァレーズのレコード中で一番カッコいいと思います。
購入したのは86年暮れくらい。吉祥寺のレコファンで、100円か150円くらいでした。全然知らない人だったけど、この雰囲気のあるジャケットに惹かれて入手。今振り返るととんでもない拾いものでした。
当時は、「谷山浩子がちょっとエキセントリックで神経質になったみたいな感じで結構いいよ」と周囲の人には紹介していました。ジャケット写真のイメージそのままの、すごく繊細ではかなげな声。とても不思議な雰囲気をもった曲と歌詞にかなり惚れ込みました。けれど、シンセサイザーの音質にはちょっと不満が。DX-7などのデジタルシンセが流行していた頃ですけれど、どうも音色が薄っぺらくて、もっとアコースティックな雰囲気にすればいいのに、と感じたものです。
それでも、今聴いても素晴らしい出来映えの曲がいくつか収められています。私にとっては、特にアルバムのオープニングを飾る「聖三日月祭」と続く「ラ・パンパ」の2曲は文句の付けようがなく、ずっと折に触れ聴き続けています。
工藤順子さんがその後は、遊佐未森を始めとした多くの方に歌詞を提供するなど、日本の音楽界でとても重要なポジションにつかれたことは多くの方がご存じでしょう。2000年には待望のソロアルバム「平日マチネー」(VME0004)をリリースしてくれました。
しかしレーベルのバイオを見ても、活躍が88年頃から、というのがなんとも・・・。「茜色」は84年のリリースなんです。
Virgo Music
http://virgomusic
この工藤順子さんのファーストアルバム、たまにヤフオクに出ると1〜2万円の値が付くようになってしまいました。貴重なのは分かるのですが、これでは多くの方に届けることが出来ません。配信許諾、降りてほしいですね。そしてアルバムが再発されることを、私は心から望んでいます。
辛うじて一日約1レコメンドをキープしている。面白いのが、実際にレコメンドに取り上げてみると、自分の中でも取り上げた曲やアーティストのブームが再来すること。自分が何をどう好きなのか、再認識出来て面白い。
それはそれとして、このところ仕事の累積スピードが早まってしまっている。原因はほとんど、このところの体調不良にあるのだが・・・。おかげで新入荷アイテムが全然消化出来ていない。CDはまだしも、DVDはほとんど積んであるだけ。うーん、ムダ遣いとは言い切れないけどなんか罪悪感が募る・・・。
なんの気なしに買ってノックアウトされてしまった一曲です。92年のアルバム「ドアは開けとく」のオープニングナンバー「クラスメイト」。
宮原芽映という名前は、80年代終わりに偶然中古で入手した「土曜日の夜だというのに」というシングルで知りました。私は全然知らなかったのですが、うちに遊びに来た友人がこのシングルを見て、「へぇー、宮原芽映ってこんなのもあったんだぁ」と感心していたのが印象的でした。
ある日、「ドアは開けとく」というCDを見かけた時、その友人のことが思い出されました。もしかしたら友人が知っている宮原芽映という歌手のことが少し分かるかも知れない、と思って買ってみました。ちょうど20世紀の終わり頃でしょうか。
これも聴いてびっくりな1枚で、オープニングは結構ファンキーなビートのロックな感じ。ブンブン唸るベース、ガッツリくるピアノ、さっと飛び込むストリングス。キメに打たれるティンパニみたいな太鼓。そして軽く囁くような「Allo」という挨拶で始まる歌。2人のクラスメイト、2人の女性が30歳くらいになって出会う、そんな場面を描く歌詞はちょっと苦みを交えながらも結構切ない。それがポップで独創的なメロディに乗って歌われています。カッコいい〜!
この「ドアは開けとく」というアルバムは、本当にどの曲もあまりに良くて、慌てて他の宮原芽映さんのアルバムも全部集めてしまったくらいのインパクトがありました。
簡単なプロフィールをご紹介すると・・・
高校生の頃からバンド活動をしており、81年にソロデビュー。作詞・作曲家として多くのアーティストに作品を提供。有名どころではレベッカなど(だそうです。私はレベッカ持ってないので確認出来ないのですが・・・)。
「ドアは開けとく」以来しばらくリリースがありませんが、ライブ活動はゆっくりと続けておられるようです。私も一度府中のお店にライブを見に行きました。ノーマイクのライブを至近距離で見られたのは本当に幸せでした。
歌や演奏が飛び抜けてうまい、という方ではないと思うのですが(失礼!)、でも聴いて感動しちゃったらもうこっちの負けです。少なくとも私は、この「クラスメイト」という曲には一生勝てそうもありません。
ポップミュージックというのは本当に不思議だ。取り立てて演奏や歌が上手いわけでなくとも、時にこの上なくキラキラと輝く宝石を生み出してしまうのだから。Scarletの「Shine On Me Now」という曲はそんな宝石たちの中でも、透明感ときらめきに満ちた珠玉の1曲だ。
この曲も例によって、中古レコード屋のバーゲンコーナーから、なんの予備知識も無しに拾ってきたもの。お茶の水ディスクユニオンの新品特価コーナーで300円だった12インチシングルである。ジャケットが女性3人の写真だったので、もしかしたらいい感じのGirls Popかも、と感じたのかも知れない。ただそう見せて音はパンクやグランジということもあるので油断は出来ない。ジャケット裏には歌詞が掲載されており、読んでみると「すごくいい天気、とっても青い空、そして降り注ぐ日差し、私は微笑む」といった極めてシンプルな内容らしい。これでパンクということはなかろう。B面の曲は「Moonstruck」というタイトルで、これもロマンティックな作風を予想させる。
・・・と、今から考えると、きっとその程度の予想で購入したのだろうと思われる。
聴いてみるとこれが、もう物凄い拾い物だった。軽くエコーが掛かったアコースティックギターのカッティングが聞こえてきただけで、これは夢見る雰囲気をたたえたこの上なくさわやかな曲だ、という印象で心が一杯になる。優しいけれども軽く陰ってそれでいて伸びやかな女性ボーカルもいい。そしてそこに透き通った軽やかさとドリーミーな雰囲気を合わせ持った他の2人のコーラスが加わると、正に光が上から降り注いでくるかのような輝きを放つのだ。
3分に満たないこの曲を、今までに何百回繰り返し聴いただろうか。この3人組の情報を求めてあちこちネットを検索してみたが、同じレーベルからの12インチシングルを他に1枚通販で見つけられただけだった。同名の女性デュオも存在し、そちらは日本でもCDアルバムがリリースされていたりするのだが、どうやらこの3人組Scarletとは関係ないらしい。
(追記 2004.11.02)
見た目でも音でも別人だと思っていたデュオのScarletは、実は同じメンバーだったことが判明。2枚のシングルをHavenに残した後WEAと契約、その後メンバーが一人脱退してデュオになったとのこと。
Biographyを掲載している以下のファンサイトからの情報。
http://www
12シングルと同一内容のCDシングルも存在する。もしもこのジャケットを見かけたら、騙されたと思ってすぐにゲットすることをお勧めしたい。
というか、ダウンロード可能になったら、ここから落として聴いていただければそれでもいいのだが(笑)。