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MAL Antenna - recommuni version

2004年11月06日

Integrales/New York Wind Ensemble, Julliard Percussion Orchestra 

1926年に作曲された「アンテグラル」は、作曲家エドガー・ヴァレーズの代表作として有名です。今では多くの演奏が存在します。ここに取り上げた録音は、決してベストな演奏とは言えないかも知れません。

しかし! このレコード、「EMS401」というレコード番号は、一部の音楽ファンにとっては特別なものです。1950年にヴァレーズ本人の監修によりリリースされた、おそらくヴァレーズ最初の市販レコードの本録音こそが、若き日のフランク・ザッパが出会ったレコードそのものなのです。

録音状態もそれほど良くはありません。しかし、50年代にこうしたレコードが存在しており、若者の耳にどのように響いたのか、思いを馳せるのもまた一興かと。パーカッション主体で、いわゆるメロディやハーモニーがない、そんな音響的な作品を生み出していたヴァレーズの先進性はもっと評価されてもいいと思います。この「アンテグラル」はサイレンの使用で有名です。

演奏は別として、作曲者のポートレートをあしらったジャケットは、今でもヴァレーズのレコード中で一番カッコいいと思います。

Integrales/New York Wind Ensemble, Julliard Percussion Orchestra
Posted By MAL 投稿日: 2004年11月6日 0時36分 更新日: 2004年11月6日 0時37分