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2004年 12月 05日

Come Here Woman/Tim Buckley 

1975年、28歳の時にオーバードースで亡くなったアシッド・フォークの巨匠ティム・バックリィの評価は、80年代後半以降上がる一方のように見える。未発表音源を含むベスト盤やライブ音源が今に至るまでいくつもリリースされてきている。

セルフ・プロデュースにより1970年11月に発表された6枚目のアルバム「Starsailor」は自身も最高傑作と認める作品だったが、「Happy Sad」「Lorca」で聴かれたようなフリーキーな曲と演奏というアプローチが最高潮に達したこのレコードは商業的には完全な失敗だったという。

多くの人が「Starsailorが最高」と語るにも関わらず、なぜかこの1枚はティム・バックリィのカタログ中もっとも入手困難なものになってしまっている。CD再発も一度だけしか行われていないようだ。

オープニングを飾る「Come Here Woman」を聴くと、これが如何に極端な内容の音楽であるかよく分かる。ジャケット写真の笑顔が全アルバム中でも一番親しげで、長大な曲も含まれていないのに、収められた音楽は、個を突き詰めた、狂気と紙一重とも思える凄まじいものだ。「Moulin Rouge」や「Song To The Siren」といった美しいナンバーと「Come Here Woman」「Starsailor/The Healing Festival」といった重厚でフリーキーな曲が混在する構成も、「やりたいようにやるだけ」という意志の現れなのだろうか。

Come Here Woman/Tim Buckley
Posted By MAL 投稿日: 2004年12月5日 17時24分 更新日: 2004年12月5日 17時24分