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MAL Antenna - recommuni version2004/10 | ||||||
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Pere Ubuというグループには特別に思い入れがあるので、なかなかレコメンドする曲を選ぶのが難しい。活動時期やアルバムによってかなり音は変化しており、それぞれの時期で別のバンドだと言ってもいいくらい印象は異なる。
結成は1975年に遡る。以来幾度ものメンバーチェンジあり、活動休止ありなどの様々を経て現在も活動中。
下記のサイトで、バイオグラフィーやディスコグラフィーが参照できる。
ubu projectx
さて、その上でAmazonあたりで検索していただくと分かるのだが、88年から93年までフォンタナレーベルからリリースされていた音源が現在全滅している。90年前後には、2枚ほど日本盤も発売されたことがあり、当時は初期音源がかなり入手困難な状態だった。一端はクリサリス時代の音源がCD化され、大部分のカタログが輸入盤店に揃ったり、初期音源のBOXセットが発売されたり、ということもあったのだが。
フォンタナ時代のUbuは、びっくりするほどポップな感覚をまとった曲をリリースしている。88年の「The Tenement Year」は"Return Of Avangarage"というステッカーが示していたように、かなりノイジーな面を多く含んだアルバムだったが、続く「Clooudland」「Worlds In Collision」はファンもびっくりのポップな曲が詰まっていた。もっともポップといっても、普通のポップスファンがうっかり聴いたらあっけにとられるだろう素っ頓狂な場面が多々あるのだけれど。続く「Story of My Life」では再び重厚な味わいを増していくことになる。
そんなこんなで、89年にリリースされた「Cloudland」のオープニングナンバー、「Breath」を今日はご紹介しよう。軽く聴き流している分には、多少変な歌い方をしているにせよ明るく爽やかな曲に思える。けれどじっくり耳を澄ませば、シンセサイザーは最初から最後まで呻くような引きつるような音響を放ち続けているし、ギターの音色はガレージっぽいし、ボーカルもころころ表情を変えつつ相変わらずのデビッド・トーマス節なのが分かる。
この曲は私の愛聴曲で、ちょっと落ち込んだ気分の時などに、妙に心の慰めになってくれている。
ただUbuの他の時期とはかなりかけ離れた音なので、Ubuを知らない方が「Breath」を聴いてから初期を聴くと、ちょっとたまげることになるかも知れない。
ジャケットは「Breath」の12インチシングル。「Breath」の他にアルバム未収録曲1曲とライブ音源2曲を収録している。
Ubuのシングルや12インチにはアルバム未収録音源が多いので、配信許諾が降りたら(ついでに聴きたいという方がおられればだが)徐々にアップロードしていきたい。